北村賢治の最後の挑戦 VS田宮行方

――――――――――



もうすぐ誰かがここに来る。そんな気がする。
誰でもいい。デュエルさえ出来ればそれでいい。
オレはもっと強くならなくちゃいけない。
あいつとの約束の『神様のデュエル』をするために。


――――――――――





『死神』とのデュエルの後、オレ―――北村(きたむら) 賢治(けんじ)―――は「トラベラー」白姫(しらひめ) 真白(ましろ)の世界に辿り着いた。

「あ、いらっしゃい北村君。」

あいつは優しい表情でオレを出迎えた。だが、オレはその時どんな表情だっただろうか。

「…白姫。あの世界から旅立った頃と比べるとオレは強くなった。だが、まだ弱い。もっと強くならないといけない。そのために全ての「トラベラー」を抹殺すると決めた…。そうすればオレはきっとあいつとの約束を果たせる…。白姫、オレに殺される気はないか?」

そう言いながらオレはデュエルディスクを構えていた。

「えっ?」
その時の白姫の声には喜びの感情がいくらか混じっていた。
「嬉しいなあ…。」
だが、それはすぐに悲しみのトーンへと変わる。
「でもね…。この前来てくれた田宮(たみや)さんでも僕を殺せなかったんだよ…。」

殺せなかった。殺さなかったではなく、殺せなかった、か。

「そうか。今のオレでは役不足か。」

「あ…。」

瞬間、白姫は申し訳なさそうな表情になって俯いた。だが、そんなことはどうでもよかった。そう、白姫は重要なことを言ってくれた。オレはまだ田宮に追い付いてはいない。順番が違うのだ。オレがまずすべきことは白姫を殺すことじゃない。

「白姫。田宮を殺したら、次はあんたの番だ。」

「北村く―――――!」

オレは白姫の言葉を最後まで聞かずに次の世界へと旅立った。





強くなろう。
強くなろう。誰よりも。
どの「トラベラー」よりも強くなろう。
オレが全ての「トラベラー」を抹殺し、最強の「トラベラー」になってやる。
そうすれば「トラベラー」の因果が切れて、オレはあいつと『神様のデュエル』が出来るはずなんだ。

そう思いながら辿り着いた世界は名前の分からない世界だった。
真っ黒な空間。空を見上げれば星が輝く。
目の前には40脚の椅子。その内の一つにはオレの名前が刻まれてあった。

どうして世界の名前が分からないのか。
どうして真っ黒な空間なのか。
どうして椅子が40も用意されているのか。

…どうでもいい。
それよりも重要なのは、この世界にデュエリストがいるかどうかだ。デュエルが出来るかどうか、それが一番重要だ。

そう思っていると対戦者はすぐに現われた。カンサーの何級だとか言っていたか。そいつはすぐに殺し合いのデュエルを仕掛けてきた。賭けたものは、カードと命。丁度よかった。向こうが提案しなければきっとオレの方から挑んでいただろう。

オレが勝った。奴は闇に飲まれた。不思議と罪悪感は少なかった。胸をチクリと刺す程度だった。


次に現れたのはグールズとかいう連中だった。同じことをした。勝った。相手は闇に沈んだ。罪悪感は、もうなかった。


それから次々にデュエリストが現われた。それらのデュエリスト達は、こことは違う世界から迷い込んできているようだった。だが、どうでもいい。
ハートランドから来たという男も、アカデミアの生徒と名乗る女も、童実野町から来た少年も、インダストリアルイリュージョン社の研究員も、サテライト出身の女も、全部、全員、デュエルで勝って、殺した。

そう言えばデュエルを何度もしているがオレはこの世界に留まれている。いつもなら次の世界に飛ばされるはずなのに。何故だか分からない。だが、どうでもいい。
重要なのはデュエルが出来ること。強くなるためにはデュエルを行わなければならない。負けは許されない。ここで一度でも負けているようでは、田宮には絶対に追い付けない。

たくさんデュエルしてたくさん殺した。だが、どうでもいい。
そんなことよりもデュエルだ。もっとデュエルをして、勝って、力を蓄え、強くなる。カードを集め、より強いデッキを作る。

しかし、まだ「トラベラー」は来ていない。ここで待っていれば必ず来ると思っていたが、やはり来ない。だが、どうでもいい。いずれ必ず来るに違いないのだから。


もうすぐ、また誰かがここに来る。そんな気がする。
誰でもいい。デュエルさえ出来ればそれでいい。
オレはもっと強くならなくちゃいけない。
あいつとの約束の『神様のデュエル』をするために。










「…ここは…。」

次に来たのは黒い服に身を包んだ高身長の女。黒く長い髪と凛とした雰囲気を纏った「トラベラー」。

「そうか、ここはお前の世界か。北村。」

「田宮…。」
オレは椅子に座ったまま田宮を見上げた。
「田宮行方…。そうか、来てくれたのか…。」
思わず笑みがこぼれた。

「待ってたぜ…田宮。あんたが来るのをずっと…。ひょっとして『死神』に狩られたのかとも思ったが、流石にそれはないよな…。」

「何の話だ?」

田宮が眉をしかめて問うてきた。そうか、田宮はまだ『死神』のことを知らないのか。

「…「トラベラー」の中に『死神』がいたんだ。そいつが動き出した。」

「『死神』…?」

さて、どう説明したものか…。

「…五条(ごじょう)が、死んだ。」

「知っている。」

室井(むろい)も死んだ。」

「それも知っている。」

「それから、鵜堂(うどう)倉橋(くらはし)も死んだ…。『死神』に狩られたんだ。オレが把握していないだけで、もっと多くの「トラベラー」が狩られている可能性がある…。」

「北村、もったいぶるな。『死神』とは誰だ。」

「…それはオレにも分からねえ…。だが、そんな些細なことはどうでもいい…。」

そうだ。『死神』が誰かだなんてどうでもいい。それよりも、もっと大切なことがある。

「…なあ、田宮。「トラベラー」って何だ?何故、オレは「トラベラー」なんだ?何故、オレ達はデュエルで殺し合いしてるんだ?どうして殺しあわなくちゃいけねえんだ…!?どうして最強の決闘者を目指さなきゃいけねえんだ…!?何故、オレは「トラベラー」に生まれちまったんだ!?以前、言われたよ…デュエルは楽しいものだって。オレもそう思ってた…。だがよぉ…!オレはデュエルで殺してるんだ!同じ「トラベラー」を!!」

オレは椅子から立ち上がり叫んだ。

「オレ達は『殺し合い(デュエル)』を楽しんじゃいけねえのさ!だがな、オレは言ってもらったんだ!そんなの絶対におかしいって!もし「トラベラー」を辞める方法があるなら、この最強の決闘者になるというゲームから安全に降りる方法があるのなら今すぐにでも降りたいぜ!そしたら、今度こそオレは心の底からデュエルを楽しめるはずなんだ!」

もっと大切なこと、それは――――――。

「だがよぉ!そんな方法、あるはずがねえ!このゲームを降りるにゃ死ぬか勝つかしかねえ!そんなことは分かってんだよ!だったらオレが残りの「トラベラー」を全員殺して、最強の「トラベラー」になるしかねえだろうが!そうすりゃそれ以上はもう誰も殺さなくて済むだろう!?」

――――――田宮とデュエルをすることだ!

「田宮ぁ!オレと『殺し合い(デュエル)』だ!オレが勝てば、あんたは死ぬ!そして、あんたのカードも能力も全てをもらう!そうすりゃオレはもっと強くなれる!白姫も今度こそ殺してやれる!他の「トラベラー」も全員殺す!そして最強の「トラベラー」になれたなら、オレはあいつと『神様のデュエル』が出来るんだ!」

「北村ぁ…!」

「田宮あ!あんたで二人目だぜ!オレが殺す「トラベラー」はよお!デュエルはマスタールール3で、ライフポイントは8000とする!デュエルの時間だ!田宮、行方ぇえ!!」

デュエルディスクを構えるオレに対し、田宮も殺気を纏いながらデュエルディスクを展開してきた。

「お前がどれだけの世界を渡って、どれほどの力を身に付けてきたかは知らんが大きな口を叩くようになったものだな…!だが、死にたいというのなら止めてやる義理はない…。さあ、葬儀の時間だ!」

いつも通りだ。いつも通り全力でデュエルするだけだ。オレはデッキから2枚のカードを取り出した。

「デュエル開始前にオレはデッキのこのカードを発動するぜ!勝利の証に重ねて、永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4を発動だ!」


勝利の証
通常魔法(オリジナルカード)
手札、デッキにあるこのカードを相手プレイヤーに見せることで自分はデュエルに勝利する。このカードはデッキに1枚しか入れることが出来ない。



永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.デュエル開始直前にデッキのこのカードを相手に見せることで、このカードを発動した状態でデュエルが始まる。この効果を使用した場合、自分はデッキ変更できず、このカードはフィールドを離れず、効果を無効にできない。このカードは他のフィールドカードと共存する。この効果を使用する場合、デッキの「勝利の証」をこのカードの下に置く。
1.「――――――――――」
2.「――――――――――」
3.「――――――――――」
4.「――――――――――」



「ワールドカード…。しかもVer.4だと…。お前も「憩いの湖の世界」に行ったのだったな。」

「あんたと入れ違いみたいになっちまったがな…。あんたもワールドカードがあるのなら使ったらどうだ?」

「…そうだな、使わせてもらおう。」

田宮もデッキから1枚のカードを取り出した。


行方不明な気分Ver.1
フィールド魔法(ワールドカード)
0.デュエル開始直前にデッキのこのカードを相手に見せることで、このカードを発動した状態でデュエルが始まる。この効果を使用した場合、自分はデッキ変更できず、このカードはフィールドを離れず、効果を無効にできない。このカードは他のフィールドカードと共存する。
1.エンドフェイズ時にターンプレイヤーは自分フィールド上のカード1枚をゲームから除外する。



Ver.1か…。ということは「憩いの湖の世界」の時と効果は変わってないはずだ。除外は怖いが、こちらもワールドカードがあるから安心だな。


田宮行方 『田宮行方の』デッキ LP8000
北村賢治 『弱虫の意地』デッキ LP8000

田宮&北村「「デュエル!」」


「オレの先行!行くぜ!」

マスタールール3では先行ドローが禁止されている。オレはドローせずに5枚の手札の中から1枚のカードをペンデュラムゾーンに叩き付けた。

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―をペンデュラムゾーンにセット!」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星9/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
【Pスケール:青1/赤10】
(1):このカードをPゾーンに置いた場合、自分のデッキから『P・G(ペンデュラム・ゴッド)』カード1枚を手札に加えることができる。
【モンスター効果】
(1):「――――――――――」
(2):「――――――――――」



アマジャステリアはラミアのような半人半蛇のモンスターだ。下半身の鱗の色は灰色で粘液のようなものが染み出していて、上半身はミイラのように布でグルグル巻きにされている。その上半身からは十本の枝のようなものが生えていて、その全ての先にペンデュラムがぶら下がっている。顔は特に何重にも布が巻かれているが、口の周りだけは布が破けている。

『グルギシャアアアアアアアアア!!!』

ペンデュラムゾーンに置かれたP・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―が奇声を発した。世界中に響くような甲高い声で、脳を奥まで引っ掻き回すような力強さで、騒音を辺り一帯に撒き散らした。デュエルしていたらいつの間にか手に入れていたカードだが使う度、いつも腹の底から叫ぶのだ。

「アマジャステリアがペンデュラムゾーンに置かれたことでペンデュラム効果発動!デッキからアマジャステリアを手札に加えさせてもらうぜ!」

オレはデッキから同じカードを取り出し、空いているペンデュラムゾーンに叩き付けた。瞬間、田宮は耳を塞いだ。確かに、アマジャステリアの声はオレも五月蝿いと思う。だが、どうでもいい。もう慣れた。

「効果でオレは3枚目のアマジャステリアを手札に加える!」

さあ、お楽しみはこれからだ!

「アマジャステリアはペンデュラムゾーンの場所によってスケールが変わるモンスターだ!左なら1、右なら10となる!」

「何っ?」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星9/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
【Pスケール:青1/赤10】
(1):このカードをPゾーンに置いた場合、自分のデッキから『P・G(ペンデュラム・ゴッド)』カード1枚を手札に加えることができる。
【モンスター効果】
(1):「――――――――――」
(2):「――――――――――」



「よってオレはレベル2から9のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ、神のペンデュラム!世界に響け、声無き叫び!ペンデュラム召喚!来い、オレのモンスター達!」


ゴギガ・ガガギゴ
通常モンスター
星8/水属性/爬虫類族/攻2950/守2800
既に精神は崩壊し、肉体は更なるパワーを求めて暴走する。その姿にかつての面影はない…。



ゴギガ・ガガギゴ
通常モンスター
星8/水属性/爬虫類族/攻2950/守2800
既に精神は崩壊し、肉体は更なるパワーを求めて暴走する。その姿にかつての面影はない…。



P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星9/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
【Pスケール:青1/赤10】
(1):このカードをPゾーンに置いた場合、自分のデッキから『P・G(ペンデュラム・ゴッド)』カード1枚を手札に加えることができる。
【モンスター効果】
(1):「――――――――――」
(2):「――――――――――」



「更にオレはカードを2枚伏せてターンエンド―――――!」

「この瞬間、私のワールドカードの効果が発動する。」


行方不明な気分Ver.1
フィールド魔法(ワールドカード)
0.(省略)
1.エンドフェイズ時にターンプレイヤーは自分フィールド上のカード1枚をゲームから除外する。



「残念だが「憩いの湖の世界」での戦いをオレは知っている!遅れはしたが、あの世界に行ったからなあ!オレが除外するのは永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4!しかし、ワールドカードはその初期能力によりフィールドを離れない!そしてエンドフェイズ終了時に永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の3.の効果を発動!デッキからレベル4の通常モンスター、エンジェル・トランペッターを守備表示で特殊召喚!」


永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.(省略)
1.「――――――――――」
2.「――――――――――」
3.ターンプレイヤーはエンドフェイズ終了時にデッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚することができる。
4.「――――――――――」



エンジェル・トランペッター
チューナー・通常モンスター
星4/地属性/植物族/攻1900/守1600
天使の様な美しい花。絶えず侵入者を惑わす霧を生み出し、聖なる獣たちが住まう森の最深部へ立ち入ることを許さない。



「田宮ぁ…!オレは勝つぞぉお!あんたに必ず勝って見せるぞぉお!!」

オレは万全の体勢を整えてターンを終えることができた。勝ってみせる…!あいつとの約束を果たすために!



1ターン目終了
田宮行方 LP8000
デッキ:34枚

エクストラデッキ:15枚

手札:5枚

モンスター:なし

ペンデュラムゾーン:なし

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1

墓地:なし

除外:なし



北村賢治 LP8000
デッキ:50枚

エクストラデッキ:15枚

手札:0枚

モンスター:ゴギガ・ガガギゴ(攻2950)、ゴギガ・ガガギゴ(攻2950)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(攻0)、エンジェル・トランペッター(守1600)

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、伏せカード×2

墓地:なし

除外:なし




「私のターン。」

田宮がカードをドローしようとデッキに手をかけた瞬間、けたたましい警報の音がデュエルディスクから鳴り響いた。

「っ!」

慌てて手を引っ込めた田宮は少し困惑した表情を浮かべた。これは中々見られるもんじゃないな。だが、田宮はすぐにオレのワールドカードに目をやった。

「それか。」

「当たりだぜ、田宮。あんたは永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の4.の効果によって、それ以上ドロー出来ない!」


永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.(省略)
1.「――――――――――」
2.「――――――――――」
3.ターンプレイヤーはエンドフェイズ終了時にデッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚することができる。
4.「(相手のドローを封じる?)」



田宮は少し考えた後、すぐに次の行動に移った。ドローを封じられたことなど、どうということはないと言わんばかりに。

「私は次元の旅行者を召喚し、リリースして効果発動。」


次元の旅行者 闇属性/星1/攻0/守0
【戦士族・デッキワン】
田宮行方の使用するデッキにのみ入れることが出来る。このカードをリリースすることで、メインデッキ、またはエクストラデッキからモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。自分のメインフェイズに、手札を1枚捨てることで墓地からこのカードを手札に加えることができる。



「その効果で召喚するのは…こいつだ!」


光の神-サンネリア 神属性/星12/攻5000/守5000
【神族・ゴッドシンクロ/効果】
「GT-希望の精霊」+レベル10のシンクロモンスター
このカードは魔法・罠・モンスター効果を受けない。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、相手は攻撃することが出来ない。
このカードの守備力は自分のデッキにあるカード1枚につき500ポイント上がる。
このカードをリリースすることで、自分のデッキに存在するカード1枚につき、相手に600ポイントのダメージを与える。この効果は無効にされず、ダメージを0にすることもできない。



「効果発動…!光の神-サンネリアをリリースして、20400のダメージをお前に与える!」

瞬間、光の神はこの世のものとは思えないほどの神々しい輝きを放った。そして、大爆発と共にフィールドから消えた。

「ぐあああああああああ!!!」

尋常ならざる痛み。サンネリアの大爆発に巻き込まれたオレは、叫び声を上げながら空高く打ち上げられ、そして鈍い音と共に地面に落ちた。

「がはっ!!!!」

北村LP8000→0









































その威力は凄まじく、オレは全身に焼けるような痺れるような、とにかく頭がどうかしちまうぐらいの痛みを受けた。だが、オレは「トラベラー」だ。死ぬのはデュエルで負けた時のみ。そして、オレはまだ負けてねえ…!

「まだだ…。まだ…まだだ…!」

オレは体中の痛みを堪えて立ち上がった。

ゴギガ・ガガギゴ(除外)
ゴギガ・ガガギゴ(除外)
エンジェル・トランペッター(除外)
北村LP0→300

「…何っ?」

「オレは永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の2.の効果を発動した!」


永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.(省略)
1.「――――――――――」
2.ライフポイントが0になったプレイヤーのフィールド上に通常モンスターがいる場合、そのプレイヤーのフィールド上の通常モンスターを全て除外して敗北を無効にし、そのプレイヤーのライフポイントを除外したモンスターの数×100にする。
3.ターンプレイヤーはエンドフェイズ終了時にデッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚することができる。
4.「(相手のドローを封じる?)」



「さあ、田宮…!まだ、あんたのターンだぜ…!オレはまだ負けちゃいねえんだからなあ!」

「なるほど、通常モンスターが残っていればいくらでもコンティニュー出来るのか。通常モンスターを多く使うお前ならではのカードだな。」

オレが生き残ったことに驚きつつも田宮はもう次の手を考えていた。そして、手札から魔法カードを発動した。

「私は二重召喚(デュアルサモン)を発動する。」


二重召喚(デュアルサモン)
通常魔法
このターン自分は通常召喚を2回まで行う事ができる。



「それでまたモンスターが呼べるって訳か。」

本当に田宮は何手持っているんだか…。流石だぜ…。

「呼び出すのはゴブリンドバーグだ。」


ゴブリンドバーグ
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1400/守 0
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。この効果を発動した場合、このカードは守備表示になる。


「当然、効果発動。手札から聖鳥クレインを特殊召喚。」


聖鳥クレイン
効果モンスター
星4/光属性/鳥獣族/攻1600/守 400
このカードが特殊召喚した時、このカードのコントローラーはカードを1枚ドローする。



飛行機に乗ったゴブリンが現われ、コンテナを地上に投下する。そのコンテナの中から聖鳥クレインが美しい羽根を広げながら登場した。

「クレインの効果で1枚ドロー。ゴブリンドバーグは守備表示になるが…。」

オレは気が付いていた。守備表示になっても関係ない。田宮の狙いはモンスターを呼び出すこと自体だ。

「レベル4が2体…!」

「やはりエクシーズ使いは気が付くのが早いな。私はレベル4のゴブリンとクレインでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚。励輝士 ヴェルズビュートの登場だ。」

2体のモンスターが光となって渦の中に飲み込まれる。そして、爆発の中から白きマントに身を包む赤き目の悪魔が現れた。


励輝士 ヴェルズビュート
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/悪魔族/攻1900/守 0
レベル4モンスター×2
(1):自分メインフェイズまたは相手バトルフェイズに、相手の手札・フィールドのカードを合計した数が自分の手札・フィールドのカードを合計した数より多い場合、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。このカード以外のフィールドのカードを全て破壊する。この効果の発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは0になる。



「げー!ヴェルズビュート!」

「エクシーズは通常モンスターと共にお前の得意とするモンスター群だったな。当然、その効果はよく知っているだろう。」

田宮は粛々とヴェルズビュートの効果を発動した。

「現在、お前のフィールドと手札の合計は6枚、私の合計は4枚。よってヴェルズビュートの効果が発動出来る。オーバーレイユニットを1つ取り除いて、このカード以外のフィールド上の全てのカードを破壊する!」

「おおっと!伏せていた非常食を発動するぜ!伏せていた死者蘇生を墓地に送り1000ポイント回復する!ペンデュラムゾーンのアマジャステリアは墓地に送れないから対象外だがな…。」

「フィールド上のカード枚数が変化したか…。だがヴェルズビュートの効果は既に発動している。よって有効!フィールド上のアマジャステリア3体を破壊!」

「ぐううううう!!」

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(破壊)

『キジャアアアアアアアァァァアアアア!!!』

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(破壊)

『ギュギャアアアアアアァァァアアアア!!!』

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(破壊)

『グルガジャアアアアアァァァアアアア!!!』


非常食
速攻魔法
(1):このカード以外の自分フィールドの魔法・罠カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。自分はこのカードを発動するために墓地へ送ったカードの数×1000LP回復する。



死者蘇生
通常魔法
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。



「ヴェルズビュートが効果を発動したターン、相手が受けるダメージは全て0になる。よって、攻撃は行わない。カードを1枚伏せてターンエンドだ。行方不明な気分の効果は自身を選択することで実質効果を受けない。それから、私は永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の3.の効果を発動する。」

「なっ!?」

田宮が通常モンスターを!?


永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.(省略)
1.「――――――――――」
2.ライフポイントが0になったプレイヤーのフィールド上に通常モンスターがいる場合、そのプレイヤーのフィールド上の通常モンスターを全て除外して敗北を無効にし、そのプレイヤーのライフポイントを除外したモンスターの数×100にする。
3.ターンプレイヤーはエンドフェイズ終了時にデッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚することができる。
4.「(相手のドローを封じる?)」



「ワールドカードは互いのプレイヤーに影響を及ぼすのが基本のカードだ。利用されないとでも思っていたか?それとも私が通常モンスターをデッキに入れていることの方が意外だったか?」

オレは何も言えなかった。意外、その一言に尽きる。勝手なイメージだが田宮が通常モンスターを使うところをオレは想像出来なかった。

「私が特殊召喚するのはドラコニアの海竜騎兵だ。」


ドラコニアの海竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星3/水属性/海竜族/攻 200/守2100
【Pスケール:青7/赤7】
「ドラコニアの海竜騎兵」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。手札から通常モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の海兵部隊。深海から音も無く忍び寄る隠密作戦に長けている。対岸のディノン公国兵とは、領海を巡り小競り合いが続いている状態である。



「さあ、お前のターンだぞ。北村。」

だが、それが何だというのだ。田宮にワールドカードの効果を使われることぐらいどうということはない。オレはオレの全力を尽くすだけだ。そうだ、田宮がオレと同じ通常モンスターを使ったことなど、どうということはない…。



2ターン目終了
田宮行方 LP8000
デッキ:32枚

エクストラデッキ:13枚

手札:1枚

モンスター:励輝士 ヴェルズビュート(攻1900)(ユニット1つ)、ドラコニアの海竜騎兵(守2100)

ペンデュラムゾーン:なし

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1、伏せカード×1

墓地:次元の旅行者、光の神-サンネリア、二重召喚、聖鳥クレイン

除外:なし



北村賢治 LP1300
デッキ:50枚

エクストラデッキ:18枚(P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―×3)

手札:0枚

モンスター:なし

ペンデュラムゾーン:なし

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4

墓地:非常食、死者蘇生

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター




「オレのターン!この瞬間、永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の効果でカードを5枚ドローする!」

「何っ!?」


永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.(省略)
1.「(カードを5枚ドローする?)」
2.ライフポイントが0になったプレイヤーのフィールド上に通常モンスターがいる場合、そのプレイヤーのフィールド上の通常モンスターを全て除外して敗北を無効にし、そのプレイヤーのライフポイントを除外したモンスターの数×100にする。
3.ターンプレイヤーはエンドフェイズ終了時にデッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚することができる。
4.「(相手のドローを封じる?)」



田宮は思わず叫んでしまった口を押さえながら、この状況を理解しようと思考を巡らせていた。まあ、田宮なら遅かれ早かれ答えに辿り着くだろうが…。

「どうした、田宮。考え事か?まあ、驚くよな。いきなり相手の手札が5枚も増えるんだからな。だが、驚くのはここからだ!エクストラデッキのアマジャステリアの効果発動!手札を1枚捨てることで、このカードをペンデュラムゾーンに置ける!」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星9/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
【Pスケール:青1/赤10】
(1):このカードをPゾーンに置いた場合、自分のデッキから『P・G(ペンデュラム・ゴッド)』カード1枚を手札に加えることができる。
【モンスター効果】
(1):「――――――――――」
(2):手札を1枚捨てることで、エクストラデッキにあるこのカードを自分の空いているペンデュラムゾーンに置くことができる。



「オレは魔轟神獣ケルベラルを墓地に捨てて、アマジャステリアをペンデュラムゾーンに復活させる!」

アマジャステリアの叫び声が響き渡る瞬間に田宮は耳を塞いだ。オレは慣れているからどうということはないがな。

「そして、今捨てた魔轟神獣ケルベラルを自身の効果で特殊召喚する!」


魔轟神獣ケルベラル
チューナー(効果モンスター)
星2/光属性/獣族/攻1000/守 400
このカードが手札から墓地へ捨てられた時、このカードを墓地から特殊召喚する。



「まだだ!ペンデュラムゾーンに置かれたことでアマジャステリアのペンデュラム効果発動!デッキからP・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―を手札に加える!」

こいつも小粒ながら重要なカードだ。

「そして、ココリコ・ココリスを捨てて2枚目のアマジャステリアの効果発動!エクストラデッキからアマジャステリアをペンデュラムゾーンへ!そして、デッキからココリコ・ココリスを手札に加える!」

そしてアマジャステリアは爆音波を放つ。田宮は当然、耳を塞いだ。

「さあ、ペンデュラムゾーンにアマジャステリアが2体とも還ってきたぜ!ペンデュラムスケールは1と10!揺れろ、神のペンデュラム!世界に響け、声無き声!ペンデュラム召喚!現れろ、ココリコ・ココリス!ギガ・ガガギゴ達!そしてペンデュラムゾーンから戻って来い、アマジャステリア!」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星3/闇属性/鳥獣族/攻300/守300
【Pスケール:青3/赤3】
(1):「――――――――――」
【モンスター効果】
(1):「――――――――――」
(2):「――――――――――」



ギガ・ガガギゴ
通常モンスター
星5/水属性/爬虫類族/攻2450/守1500
強大な悪に立ち向かうため、様々な肉体改造をほどこした結果
恐るべきパワーを手に入れたが、その代償として正義の心を失ってしまった。



ギガ・ガガギゴ
通常モンスター
星5/水属性/爬虫類族/攻2450/守1500
強大な悪に立ち向かうため、様々な肉体改造をほどこした結果
恐るべきパワーを手に入れたが、その代償として正義の心を失ってしまった。



P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星9/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
【Pスケール:青1/赤10】
(1):このカードをPゾーンに置いた場合、自分のデッキから『P・G(ペンデュラム・ゴッド)』カード1枚を手札に加えることができる。
【モンスター効果】
(1):「――――――――――」
(2):手札を1枚捨てることで、エクストラデッキにあるこのカードを自分の空いているペンデュラムゾーンに置くことができる。



オレのフィールドに合計5体のモンスターが並ぶ。そして―――――。

『ギュギャガガガッガガアアアアアアア!!!』

いつものアマジャステリアの叫び声。に加えて―――――。

『アー!アー!アー!ア、アアアアアアアー!』

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―も音の外れたラッパを吹き鳴らしたかのような声で鳴き喚いた。田宮の奴、今の不快な気分が顔に出まくってるぜ。

ココリコ・ココリスは逆さ吊りにされた巨鳥。大きな目はカメレオンのような形をしていてギョロギョロ動く。黒く大きな羽根は逆さまだから地面の方にダランと下がっていて、その先っぽから三本のペンデュラムが垂れ下がっている。

「そしてオレはカードを2枚伏せる。…行くぜ、田宮!レベル3のココリコ・ココリスにレベル2の魔轟神獣ケルベラルをチューニング!空の獣と地の獣交わりて光の悪魔を呼び寄せよ!シンクロ召喚!魔轟神レイジオン!」


魔轟神レイジオン
シンクロ・効果モンスター
星5/光属性/悪魔族/攻2300/守1800
「魔轟神」と名のついたチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札が1枚以下の場合、このカードがシンクロ召喚に成功した時、自分の手札が2枚になるまでデッキからカードをドローできる。



「レイジオンの効果でオレはカードを2枚ドローする!更にココリコ・ココリスのモンスター効果発動!フィールドを離れる時、自分のライフを300回復し、相手に300ポイントのダメージを与えるぜ!」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星3/闇属性/鳥獣族/攻300/守300
【Pスケール:青3/赤3】
(1):「――――――――――」
【モンスター効果】
(1):このカードがフィールドを離れた時、相手ライフに300ポイントのダメージを与え、自分は300ライフポイント回復する。
(2):「――――――――――」



『アー!アー!アー!』

ココリコ・ココリスの叫び声と共に互いのライフが変動する。

田宮行方 LP8000→7700
北村賢治 LP1300→1600

「そして、レイジオンが特殊召喚されたことによりフィールドにレベル5のモンスターが3体揃った!」

「まさか…!」

「さっきはまんまと先越されちまったが、オレもエクシーズ召喚するぜ!オレはレベル5のギガ・ガガギゴ2体と魔轟神レイジオンでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ、全てを破壊する重機の王!その巨体で寄せ来る敵を薙ぎ払え!重機王、ドボク・ザああぁぁああーク!!!」

オレの3体のモンスターが光に変わり、巨大な渦の中に吸い込まれて爆発を引き起こす。そして、その中から出てくるのは名前に相応しい巨大な重機のモンスター。


重機王ドボク・ザーク
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/地属性/機械族/攻3200/守2000
レベル5モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。相手のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。この効果で墓地へ送ったカードの中にモンスターカードがあった場合、その数まで相手フィールド上のカードを破壊する。



「バトルフェイズに突入したらヴェルズビュートの効果が飛んでくる、だから先に潰しておくぜ!ドボク・ザークの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、相手のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る!マウンテンクラッシャー!」

巨大な重機が田宮のデッキを削り取る。捨てられたカードは―――――。


神龍-アース・ドラゴン
★3 地・ドラゴン族/効果 ATK1500/DEF500
このカードが相手モンスターに攻撃する場合、攻撃対象モンスターの攻撃力を半分にする。



神龍-ヘル・ドラゴン
★3 闇・ドラゴン族/効果 ATK1300/DEF700
フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードはカードの効果では破壊されない。



神龍-ヘヴン・ドラゴン
★3 光・ドラゴン族/効果 ATK1000/DEF1000
このカードが戦闘を行う事によって受けるコントローラーの戦闘ダメージは無効になり、その数値分ライフポイントを回復する。



「よし!3枚ともモンスターカード!よって、あんたのフィールド上のカードを3枚破壊する!破壊するのは当然ヴェルズビュート、海竜騎兵、そして伏せカードだ!」

励輝士 ヴェルズビュート(破壊)
ドラコニアの海竜騎兵(破壊)
伏せカード(ガード・ブロック)(破壊)

ふむ、伏せカードはガード・ブロックだったのか。

「なるほど、ガードしつつドローを狙ってたんだな。だが、ガード・ブロックはフリーチェーンじゃねえから発動出来ねえ。これであんたのフィールドはがら空きだ!行くぞ!重機王ドボク・ザークの攻撃!アルティメット・バケットホイール!」

「攻撃力3200か…。だが!」

田宮はドボク・ザークの攻撃を真正面から受け止めた。

田宮行方 LP7700→6700

「お前の永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の1.の効果だ。モンスターの直接攻撃による1000を超えるダメージは1000になる。」


永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.(省略)
1.お互いのプレイヤーがモンスターの直接攻撃によって受ける戦闘ダメージが1000ポイントを超えた場合、受けるダメージは1000ポイントになる。
2.ライフポイントが0になったプレイヤーのフィールド上に通常モンスターがいる場合、そのプレイヤーのフィールド上の通常モンスターを全て除外して敗北を無効にし、そのプレイヤーのライフポイントを除外したモンスターの数×100にする。
3.ターンプレイヤーはエンドフェイズ終了時にデッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚することができる。
4.「(相手のドローを封じる?)」



「そうか、知ってたんだな…。」

「まあ、な。更に戦闘ダメージを受けたことで私は手札からトラゴエディアを守備表示で特殊召喚する。」


トラゴエディア
効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻 ?/守 ?
(1):自分が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードの攻撃力・守備力は自分の手札の数×600アップする。
(3):1ターンに1度、手札からモンスター1体を墓地へ送り、そのモンスターと同じレベルの相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。その表側表示モンスターのコントロールを得る。
(4):1ターンに1度、自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。このカードのレベルはターン終了時までそのモンスターと同じになる。



「ちっ…新手か…。だが、オレのバトルフェイズまだ終了してないぜ!アマジャステリアで攻撃!」

「攻撃力0のモンスターで攻撃だと?」

「そうさ。アマジャステリアの攻撃力は0…。今はな!」

オレは目を大きく見開き、高らかに叫んだ。

「アマジャステリアの効果発動!このカードが戦闘を行う場合、エクストラデッキのペンデュラムモンスター1体を選択し、その攻撃力の数値分、このカードの攻撃力をアップする!」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星9/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
【Pスケール:青1/赤10】
(1):このカードをPゾーンに置いた場合、自分のデッキから『P・G(ペンデュラム・ゴッド)』カード1枚を手札に加えることができる。
【モンスター効果】
(1):このカードが戦闘を行う場合、エクストラデッキのペンデュラムモンスター1体を選択して発動できる。このカードの攻撃力は選択したモンスターの攻撃力分アップする。
(2):手札を1枚捨てることで、エクストラデッキにあるこのカードを自分の空いているペンデュラムゾーンに置くことができる。



「オレが選択するペンデュラムモンスターは…!覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン!」


覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン
エクシーズ・ペンデュラム・効果モンスター
ランク7/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
【Pスケール:青4/赤4】
(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。デッキからPモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族レベル7モンスター×2
レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。
(1):このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。相手フィールドのレベル7以下のモンスターを全て破壊し、破壊した数×1000ダメージを相手に与える。このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に3回攻撃できる。
(2):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。



「さあ、アマジャステリアよ!その力を取り込め!」

『ギュルギャジャアアアア!!!』

アマジャステリアは叫び、大きく口を開け、ソリットヴィジョンの覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンを食い千切った。

「ああああああぁぁぁぁぁああああ!!来た来た来た来たああああ!!これが力!これが力だ!うおおおおおおおお!!」

アマジャステリアの攻撃力が跳ね上がる。同時にオレの体にも力が漲る。ソリットヴィジョンだと分かってはいるが、本当に力を得ているような気がするぜ。

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア― 攻0→3000

「ひゃははははははは!!これが力!これが力なんだ!何て素晴らしいんだ!力さえあれば何でも出来る!どんな願いでも叶えられる!守るべき約束も果たせる!最強なる者こそが全てを手に入れることが出来るんだあ!」

『ギャジャジャジャアアアアアアア!』

「さあ、アマジャステリアよ!トラゴエディアを破壊せよ!」

『ガジャジャアアア!!!』

トラゴエディア(破壊)

どうにか田宮のフィールドを空っぽにすることが出来た。だが、もう攻撃出来るモンスターがいねえ…。

「オレはカードを2枚伏せてターンエンド!この瞬間、永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の3.の効果でデッキからエンジェル・トランペッターを特殊召喚する!さあ、田宮!あんたのターンだ!」



3ターン目終了
田宮行方 LP6700
デッキ:29枚

エクストラデッキ:14枚(ドラコニアの海竜騎兵を含む)

手札:0枚

モンスター:なし

ペンデュラムゾーン:なし

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1

墓地:次元の旅行者、光の神-サンネリア、二重召喚、聖鳥クレイン、神龍-アース・ドラゴン、神龍-ヘル・ドラゴン、神龍-ヘヴン・ドラゴン、励輝士 ヴェルズビュート、ゴブリンドバーグ、ガード・ブロック、トラゴエディア

除外:なし



北村賢治 LP1600
デッキ:40枚

エクストラデッキ:14枚(P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンを含む)

手札:0枚

モンスター:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(攻3000)、重機王ドボク・ザーク(攻3200)(ユニット2つ)、エンジェル・トランペッター(守1600)

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、伏せカード×4

墓地:非常食、死者蘇生、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、魔轟神獣ケルベラル、魔轟神レイジオン

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター




「私のターン。私はカードを5枚ドローする。」

「!!」

田宮は勢いよく5枚のカードをデッキから引いた。デュエルディスクからの警告音はない。まさか、もう気付いたというのか…!?永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の4.の効果を!

「やはりか…。北村、お前の永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の4.の効果、使わせてもらったぞ。」

「もう気付いたのか…!?」」

「お前がいくつもヒントをくれたからな。永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の効果はワールドカードの共通効果を除けば四つ。その内、三つの効果はデュエル中に判明した。だが、お前は私がドロー出来なかった時も、自分がカードを5枚ドローした時も永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4の効果だと言った。つまり、私のドロー封じとお前の手札増強、この二つが同じ効果だということだ。そしてワールドカードは互いのプレイヤーに影響を及ぼすのが基本。あの時、ドローフェイズ終了時に私とお前で同じだったのは―――――手札の枚数だ!」

「!!」


永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.(省略)
1.お互いのプレイヤーがモンスターの直接攻撃によって受ける戦闘ダメージが1000ポイントを超えた場合、受けるダメージは1000ポイントになる。
2.ライフポイントが0になったプレイヤーのフィールド上に通常モンスターがいる場合、そのプレイヤーのフィールド上の通常モンスターを全て除外して敗北を無効にし、そのプレイヤーのライフポイントを除外したモンスターの数×100にする。
3.ターンプレイヤーはエンドフェイズ終了時にデッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚することができる。
4.ドローフェイズ時、ターンプレイヤーは手札が4枚以下の場合は手札が5枚になるまでドローできる。手札が5枚以上の場合はドローできない。



「はは…。ははは…。ははははは!!」

オレは額に手を当てて大声で笑った。

「どうせバレるとは思っていたが、流石に早いな…。だが、構わねえ。そいつは餞別なんだからな。」

「餞別…?」

「手札が少なくちゃ、満足なデュエルが出来ないだろうが!」

「言ってくれる…!後悔するなよ…。まずは露払いだ。私は大嵐を発動する。」


大嵐
通常魔法
フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。



「っ!!させるかよ!カウンター罠、魔宮の賄賂を発動し大嵐の効果を無効にして破壊する!」


魔宮の賄賂
カウンター罠
(1):相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。相手はデッキから1枚ドローする。



「無効にされた分、私は1枚ドローする。…残念だったな、北村。裏目に出たぞ。」

「何ぃ?」

「私が引いたのはハーピィの羽根帚だ。」


ハーピィの羽根帚
通常魔法
(1):相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。



「っ!!」

「当然、発動する。」

「させねえ!カウンター罠、マジック・ドレインを発動だ!」


マジック・ドレイン
カウンター罠
相手が魔法カードを発動した時に発動する事ができる。相手は手札から魔法カード1枚を捨ててこのカードの効果を無効にする事ができる。捨てなかった場合、相手の魔法カードの発動を無効にし破壊する。



「さあ、選べよ田宮。手札に魔法カードがあるか?」

「捨てない。マジック・ドレインの効果は通す。」

これでハーピィの羽根帚は無効になった。だが、田宮のことだから…。

「私は神龍-ハリケーン・ドラゴンを通常召喚。その効果で2枚ドローし1枚捨てる。」


神龍-ハリケーン・ドラゴン
★3 風・ドラゴン族/効果 ATK1200/DEF800
このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、デッキからカードを2枚ドローし、その後手札からカードを1枚捨てる。



「この効果で捨てるのは神龍-ブリザード・ドラゴンだ。」


神龍-ブリザード・ドラゴン
★3 水・ドラゴン族/効果 ATK1400/DEF600
このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。



「更に墓地の次元の旅行者の効果発動。手札を1枚捨ててこのカードを手札に加える。」


次元の旅行者 闇属性/星1/攻0/守0
【戦士族・デッキワン】
田宮行方の使用するデッキにのみ入れることが出来る。このカードをリリースすることで、メインデッキ、またはエクストラデッキからモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。自分のメインフェイズに、手札を1枚捨てることで墓地からこのカードを手札に加えることができる。



「私が捨てるのは神龍-バーニング・ドラゴン。」


神龍-バーニング・ドラゴン
★3 炎・ドラゴン族/効果 ATK1600/DEF400
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、そのモンスターの守備力は0になる。



「これで準備は整った。私は魔法カード、究極神龍誕生を発動する。」


究極神龍誕生
通常魔法
自分フィールド上に存在する「神龍」と名のついたモンスター1体を生け贄に捧げる。自分の墓地に存在する「神龍-ブリザード・ドラゴン」「神龍-バーニング・ドラゴン」「神龍-ハリケーン・ドラゴン」「神龍-アース・ドラゴン」「神龍-ヘヴン・ドラゴン」「神龍-ヘル・ドラゴン」全てをゲームから除外し、召喚条件を無視して融合デッキから「究極神龍」1体を特殊召喚する。



「フィールドに存在する神龍-ハリケーン・ドラゴンを生け贄に捧げる。これにより墓地に六種類の神龍が揃った。出でよ、神の龍達を束ねし究極の存在!究極神龍、召喚!」

6体のドラゴンが墓地より飛び出し、一つの塊へと交じり合う。そして眩い光と共に現れた巨大な龍が大気を震わせる咆哮を放つ。


究極神龍
★12 光・ドラゴン族/融合 ATK5000/DEF5000
「神龍-ブリザード・ドラゴン」+「神龍-バーニング・ドラゴン」+「神龍-ハリケーン・ドラゴン」+「神龍-アース・ドラゴン」+「神龍-ヘヴン・ドラゴン」+「神龍-
ヘル・ドラゴン」
自分フィールド上に存在する上記のカードを墓地に送った場合のみ、融合デッキから融合召喚が可能(「融合」魔法カードは必要としない。この特殊召喚は融合召喚扱いとする)
。このカードは相手のカードの効果を受けない。



「くっ…攻撃力5000だと…!?」

「私は手札よりメテオ・ストライク発動し、究極神龍に装備する。究極神龍が受けないのは相手のカード効果のみだからな。」


メテオ・ストライク
装備魔法
装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。



「げっ!」

あの攻撃が通ったらオレの負けだ!

「バトルだ。貫通効果を得た究極神龍でエンジェル・トランペッターを攻撃!」

「させるかよ!速攻魔法サイクロンを発動!メテオ・ストライクを破壊するぜ!」


サイクロン
速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。



メテオ・ストライク(破壊)

「こんなところで簡単に終われるかよ!」

それでも究極神龍の攻撃自体は止まらない。巨大な龍が咆哮と共にブレスを放つ。その一撃は大爆発を引き起こし、エンジェル・トランペッターを消滅させた。

エンジェル・トランペッター(破壊)

「私はカードを1枚伏せてターンエンド。この瞬間、永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果でデッキからドラコニアの獣竜騎兵を守備表示で特殊召喚。」


ドラコニアの獣竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに1度、自分の通常モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。デッキからレベル4以上の通常モンスター1体を手札に加える。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の陸兵部隊。鳥銃と鉄槍によるコンビネーション攻撃には隙が無く、レプティア皇国などの周辺国から恐れられている。



「さあ、北村。お前のターンだ。」

圧倒的な威圧感を放つ究極神龍を従えて田宮はオレにターンを回してきた。



4ターン目終了
田宮行方 LP6700
デッキ:20枚

エクストラデッキ:13枚(ドラコニアの海竜騎兵を含む)

手札:1枚(次元の旅行者)

モンスター:究極神龍(攻5000)、ドラコニアの獣竜騎兵(守200)

ペンデュラムゾーン:なし

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1、伏せカード×1

墓地:光の神-サンネリア、二重召喚、聖鳥クレイン、励輝士 ヴェルズビュート、ゴブリンドバーグ、ガード・ブロック、トラゴエディア、大嵐、ハーピィの羽根帚、究極神龍誕生、メテオ・ストライク

除外:神龍-ブリザード・ドラゴン、神龍-バーニング・ドラゴン、神龍-ハリケーン・ドラゴン、神龍-アース・ドラゴン、神龍-ヘヴン・ドラゴン、神龍-ヘル・ドラゴン



北村賢治 LP1600
デッキ:40枚

エクストラデッキ:14枚(P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンを含む)

手札:0枚

モンスター:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(攻3000)、重機王ドボク・ザーク(攻3200)(ユニット2つ)

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、伏せカード×1

墓地:非常食、死者蘇生、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、魔轟神獣ケルベラル、魔轟神レイジオン、魔宮の賄賂、マジック・ドレイン、サイクロン、エンジェル・トランペッター

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター




落ち着け。究極神龍が出たと言ってもフィールド状況はまだこちらが有利だ。更に攻める!田宮相手に一歩でも臆せば必ず負けるからな!

「オレのターン!永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果で5枚ドロー!まずはドボク・ザークの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使って、あんたのデッキを3枚墓地に送る!そして、その中にあるモンスターの数だけ、あんたのカード破壊する!マウンテンクラッシャー!」


重機王ドボク・ザーク
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/地属性/機械族/攻3200/守2000
レベル5モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。相手のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。この効果で墓地へ送ったカードの中にモンスターカードがあった場合、その数まで相手フィールド上のカードを破壊する。



巨大な重機が田宮のデッキを削る。墓地に落ちたのは――――。


リビングデッド・ドロー
通常罠
このカードが墓地へ送られた時、自分のデッキからカードを1枚ドローする。この効果を発動したターンのエンドフェイズ時、相手はカードを1枚ドローする。



ネクロ・ガードナー
効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻 600/守1300
(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。



儀式魔人リリーサー
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守2000
(1):儀式召喚を行う場合、その儀式召喚に必要なレベル分のモンスター1体として、墓地のこのカードを除外できる。
(2):このカードを使用して儀式召喚したプレイヤーから見て相手は、儀式召喚したそのモンスターがモンスターゾーンに表側表示で存在する限り、モンスターを特殊召喚できない。



「いいカードを葬ってくれてありがとう。」

「ちっ!だが、モンスターカードは2枚出た!よって、あんたの伏せカードと獣竜騎兵は破壊だ!」

巨大な重機が田宮のモンスターと伏せカードを踏み潰す。

「甘いぞ、北村。破壊することがいいことばかりとは限らん。伏せカードは…仕込み爆弾だ!」


仕込み爆弾
通常罠
(1):相手フィールドのカードの数×300ダメージを相手に与える。
(2):フィールドのこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動する。相手に1000ダメージを与える。



「げっ!」

「チェーン発動し、両方の効果ダメージをお前に与える!6×300+1000で2800のダメージだ。沈め。」

「させるかあ!オレは手札からハネワタを捨てる!これで効果ダメージは0、だあ!」


ハネワタ
チューナー(効果モンスター)
星1/光属性/天使族/攻 200/守 300
このカードを手札から捨てて発動できる。このターン自分が受ける効果ダメージを0にする。この効果は相手ターンでも発動できる。



爆発のダメージをハネワタがバリアを張って全て防いだ。

「ふう…。」

「私はリビングデッド・ドローの効果で1枚ドロー。」

やばかったがオレは生き残った。そして、まだオレのターンは終わっちゃいない。こっから反撃だ…!

「さて、と…。田宮、ワールドカードはフィールドから決して離れないカードだ。」

「何だ、今更。」

「なぁに…相性のいいカードがあるって話だよ。オレは伏せていた小人のいたずらを発動する!」


小人のいたずら
通常罠
(1):このターン、お互いの手札のモンスターのレベルを1つ下げる。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、お互いの手札のモンスターのレベルを1つ下げる。



たくさんの小人が飛び出して、オレと田宮の手札のモンスターのレベルを一つ下げた。最も、効果はこのターンのみだから田宮のモンスターには特に恩恵はないだろうがな。

「これでお互いの手札のモンスターのレベルは一つ下がった。行くぜ…オレはセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚を行う!揺れろ、神のペンデュラム!世界に響かせ、声無き叫び!現れろ!エクストラデッキより、ココリコ・ココリス!手札より、エンジェル・トランペッター!」

ココリコ・ココリスの名前を聞いた瞬間、田宮の顔が不機嫌になった。ポーカーフェイスなイメージがあったが意外と分かりやすい奴なんだな。


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星3/闇属性/鳥獣族/攻300/守300
【Pスケール:青3/赤3】
(1):「――――――――――」
【モンスター効果】
(1):このカードがフィールドを離れた時、相手ライフに300ポイントのダメージを与え、自分は300ライフポイント回復する。
(2):「――――――――――」



エンジェル・トランペッター
チューナー・通常モンスター
星4/地属性/植物族/攻1900/守1600
天使の様な美しい花。絶えず侵入者を惑わす霧を生み出し、聖なる獣たちが住まう森の最深部へ立ち入ることを許さない。



「そして、こいつはレベル9になったことで呼び出せる…。この地で朽ちたデュエリスト達の魂を生贄に、降臨せよ!地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)!!」

フィールドに現れたのは青い筋の入った黒い塊。それが周囲の空に瞬く光を吸収し、見る見るうちに巨大化していく。そしてそれはフィールドを覆いつくほどの巨大なモンスターとなって現れる。きっと、あの光の一つ一つが、オレが殺したデュエリスト達の魂…。もう後戻りは出来ない…。いや、戻ってはいけない…!


地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)
効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500
「地縛神」と名のついたモンスターはフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合このカードを破壊する。
相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。
また、このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。



「このモンスターは…!」

「ははは!(フィールド)に縛られし神と世界(フィールド)そのものであるワールドカードは相性がいいだろう?更にレベル3のココリコ・ココリスにレベル3となったエンジェル・トランペッターをチューニング!」

エンジェル・トランペッターはオレの手札にいたから小人のいたずらの効果でレベルが一つ下がっているが、ココリコ・ココリスはエクストラデッキにいたからレベルはそのまま。レベル調整はシンクロやエクシーズを行う上で重要だ。

「闇に羽ばたく鳥よ、星々に導かれ黒き旋風となれ!シンクロ召喚!BF-星影のノートゥング!」

黒き翼を持つモンスターが剣を引っさげて光の中より現れた。


BF-星影のノートゥング
シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/鳥獣族/攻2400/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「BF-星影のノートゥング」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。相手に800ダメージを与える。その後、相手の表側表示モンスター1体を選び、その攻撃力・守備力を800ダウンする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「BF」モンスター1体を召喚できる。



「この瞬間、ココリコ・ココリスがフィールドを離れたことにより、オレは300ポイント回復し、田宮には300ポイントのダメージを与える!更にノートゥングが特殊召喚に成功したので相手に800ポイントのダメージだ!」

『アーアーアー!ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア!!』

北村賢治 LP1600→1900
田宮行方 LP6700→6400→5600

「だが、ノートゥングの攻守減少の効果は究極神龍には通じん。」

「そいつは相手のカード効果を受けないんだったな。だが、あんたにダメージを与えられただけで十分だ…!バトル!アマジャステリアで究極神龍を攻撃!この瞬間、アマジャステリアの効果発動!エクストラデッキのペンデュラムモンスター1体の攻撃力をプラスする!」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星9/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
【Pスケール:青1/赤10】
(1):このカードをPゾーンに置いた場合、自分のデッキから『P・G(ペンデュラム・ゴッド)』カード1枚を手札に加えることができる。
【モンスター効果】
(1):このカードが戦闘を行う場合、エクストラデッキのペンデュラムモンスター1体を選択して発動できる。このカードの攻撃力は選択したモンスターの攻撃力分アップする。
(2):手札を1枚捨てることで、エクストラデッキにあるこのカードを自分の空いているペンデュラムゾーンに置くことができる。



「選択するのはオッドアイズ・リベリオン・ドラゴン!これにより攻撃力3000アップ!」

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア― 攻3000→6000

『キジャアアアアァァアアアア!!!』

「はあああああ!!!漲る!力が漲るぞおおおお!!」

「残念だが、その攻撃は通さん。墓地のネクロ・ガードナーの効果発動。このカードを除外してアマジャステリアの攻撃を無効にする。」

墓地から闇の戦士が飛び出してアマジャステリアの攻撃を防いだ。


ネクロ・ガードナー
効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻 600/守1300
(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。



さっきドボク・ザークが捨てたカードか…。

「これで、お前のフィールドには攻撃していないモンスターが3体残っているが、どれも攻撃力は5000より低い。」

ノートゥングは守備表示にしたから、そもそも攻撃が出来ないけどな…。

「だが、Ccapac(コカパク) Apu(アプ)は相手に直接攻撃が出来る!やれ、Ccapac(コカパク) Apu(アプ)!」

「そうはいくか。相手の直接攻撃宣言時、バトルフェーダーは手札から特殊召喚出来る。そして、バトルフェイズを強制終了だ。」


バトルフェーダー
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、その後バトルフェイズを終了する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。



巨人の一撃が大地を抉りながら田宮に向かったがバトルフェーダーの鐘の音で止められた。

「バトルが終わったのなら仕方ねえ。オレはドボク・ザークに重ねて迅雷の騎士ガイアドラグーンを召喚する。守備表示だ。」


迅雷の騎士ガイアドラグーン
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/風属性/ドラゴン族/攻2600/守2100
レベル7モンスター×2
このカードは自分フィールド上のランク5・6のエクシーズモンスターの上にこのカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。



「更にカードを2枚伏せてターンエンド。この瞬間、リビングデッド・ドローの効果で1枚ドロー。更に永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果によりデッキからジェネクス・コントローラーを召喚する。」


ジェネクス・コントローラー
チューナー(通常モンスター)
星3/闇属性/機械族/攻1400/守1200
仲間達と心を通わせる事ができる、数少ないジェネクスのひとり。様々なエレメントの力をコントロールできるぞ。



「さあ、田宮。この布陣を突破出来るものならやってみろ!」

オレのフィールドには5体のモンスターが立ち並んでいた。頼むぜ、オレのカード達。



5ターン目終了
田宮行方 LP5600
デッキ:16枚

エクストラデッキ:14枚(ドラコニアの海竜騎兵、ドラコニアの獣竜騎兵を含む)

手札:1枚(次元の旅行者)

モンスター:究極神龍(攻5000)、バトルフェーダー(守0)

ペンデュラムゾーン:なし

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1

墓地:光の神-サンネリア、二重召喚、聖鳥クレイン、励輝士 ヴェルズビュート、ゴブリンドバーグ、ガード・ブロック、トラゴエディア、大嵐、ハーピィの羽根帚、究極神龍誕生、メテオ・ストライク、リビングデッド・ドロー、儀式魔人リリーサー、仕込み爆弾

除外:神龍-ブリザード・ドラゴン、神龍-バーニング・ドラゴン、神龍-ハリケーン・ドラゴン、神龍-アース・ドラゴン、神龍-ヘヴン・ドラゴン、神龍-ヘル・ドラゴン、ネクロ・ガードナー



北村賢治 LP1900
デッキ:33枚

エクストラデッキ:12枚(P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンを含む)

手札:1枚

モンスター:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(攻6000)、迅雷の騎士ガイアドラグーン(守2100)(ユニット2つ)、地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)(攻3000)、BF-星影のノートゥング(守1600)、ジェネクス・コントローラー(守1200)

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、伏せカード×2

墓地:非常食、死者蘇生、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、魔轟神獣ケルベラル、魔轟神レイジオン、魔宮の賄賂、マジック・ドレイン、サイクロン、エンジェル・トランペッター、ギガ・ガガギゴ、ハネワタ、小人のいたずら、エンジェル・トランペッター

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター




「私のターン、ドロー。」

田宮は永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果でデッキから4枚のカードを引き、5枚になった手札から1体のモンスターを出してきた。

「私は次元の旅行者を召喚する。」


次元の旅行者 闇属性/星1/攻0/守0
【戦士族・デッキワン】
田宮行方の使用するデッキにのみ入れることが出来る。このカードをリリースすることで、メインデッキ、またはエクストラデッキからモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。自分のメインフェイズに、手札を1枚捨てることで墓地からこのカードを手札に加えることができる。



「させねえ!罠カード、強制脱出装置を発動だ!」


強制脱出装置
通常罠
(1):フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを持ち主の手札に戻す。



「旅は終わりだ。手札に戻ってもらうぜ!」

旅人が地に足を着けた瞬間に、大空へと飛ばされ田宮の手札に戻っていった。

「では次だ。手札より高等儀式術を発動する。」


高等儀式術
儀式魔法
儀式モンスターの降臨に必要。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、デッキから通常モンスターを墓地へ送り、手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。



「デッキのドラコニアの海竜騎兵とドラコニアの獣竜騎兵を墓地へ送る。」


ドラコニアの海竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星3/水属性/海竜族/攻 200/守2100
【Pスケール:青7/赤7】
「ドラコニアの海竜騎兵」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。手札から通常モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の海兵部隊。深海から音も無く忍び寄る隠密作戦に長けている。対岸のディノン公国兵とは、領海を巡り小競り合いが続いている状態である。



ドラコニアの獣竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに1度、自分の通常モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。デッキからレベル4以上の通常モンスター1体を手札に加える。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の陸兵部隊。鳥銃と鉄槍によるコンビネーション攻撃には隙が無く、レプティア皇国などの周辺国から恐れられている。



「レベル合計は7…。」

「いいや、墓地の儀式魔人リリーサーの効果も発動だ。」

「何っ!?」

「異なる世界のルールが食い違った場合、どちらか好きな方を選択して適用できる。スーパーエキスパートルールを適用して、リリーサーの効果を強制割り込みだ。リリーサーを除外して儀式召喚に必要なレベルを補わせてもらう。」


儀式魔人リリーサー
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守2000
(1):儀式召喚を行う場合、その儀式召喚に必要なレベル分のモンスター1体として、墓地のこのカードを除外できる。
(2):このカードを使用して儀式召喚したプレイヤーから見て相手は、儀式召喚したそのモンスターがモンスターゾーンに表側表示で存在する限り、モンスターを特殊召喚できない。



「レベル合計が10だと!?」

「そうだ。出でよ、トラベル・アクション-リチュアル・ドラゴン!」

オッドアイズ・ドラゴンに似たドラゴンが大地を踏み締めて現れた。


トラベル・アクション-リチュアル・ドラゴン レベル10 風属性・ドラゴン族・儀式
攻撃力3000 守備力2500
このカードはトラベラー以外は使用できない。
「ジャーニーターの案内」により降臨。
(1)このカードが戦闘を行うたびに、デッキからカードを1枚ドローする。
(2)このカードは儀式モンスター以外の効果では破壊されない。



「そして手札よりエフェクト・デリート・ミラーの効果を発動。このカードを墓地へ送ってCcapac(コカパク) Apu(アプ)の効果を無効にする。」


エフェクト・デリート・ミラー
★1 闇・岩石族/効果 ATK0/DEF0
このカードを手札から墓地へ送り、相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。選択した相手モンスターの効果をエンドフェイズ時まで無効にする。



「ああっ!?」

不思議な鏡が地縛神の前に現れ、力を吸い取って消えた。これによりCcapac(コカパク) Apu(アプ)はこのターンだけ攻撃力3000のバニラと化した。オレは気が付いた。王手をかけられたということを。

「バトルだ。リチュアル・ドラゴンでジェネクス・コントローラーを攻撃する。リチュアル・ストライク・バースト!」

「ぐううっ!」

ジェネクス・コントローラー(破壊)

「究極神龍でCcapac(コカパク) Apu(アプ)に攻撃!」

永遠の決闘(エターナル・デュエル)は直接攻撃以外の戦闘ダメージは軽減しない!この攻撃が通ればその差2000のダメージを受けて、オレの負け…!

「させるかあ!手札よりクリボーを捨てて自分への戦闘ダメージを0にする!」


クリボー
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 200
(1):相手モンスターが攻撃した場合、そのダメージ計算時にこのカードを手札から捨てて発動できる。その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。



「だが、Ccapac(コカパク) Apu(アプ)は破壊される!」

「ぐううううう!!」

地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)(破壊)

「私はカードを2枚伏せてターンエンド。この瞬間、永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果でドラコニアの海竜騎兵を守備表示で特殊召喚する。」


ドラコニアの海竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星3/水属性/海竜族/攻 200/守2100
【Pスケール:青7/赤7】
「ドラコニアの海竜騎兵」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。手札から通常モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の海兵部隊。深海から音も無く忍び寄る隠密作戦に長けている。対岸のディノン公国兵とは、領海を巡り小競り合いが続いている状態である。



「さあ、北村。お前のターンだ…。」

気が付けばオレの額には汗が滲んでいた。一瞬たりとも気の抜けない命懸けのデュエルだからな…。



6ターン目終了
田宮行方 LP5600
デッキ:8枚

エクストラデッキ:14枚(ドラコニアの海竜騎兵、ドラコニアの獣竜騎兵を含む)

手札:1枚(次元の旅行者)

モンスター:究極神龍(攻5000)、バトルフェーダー(守0)、トラベル・アクション-リチュアル・ドラゴン(攻3000)、ドラコニアの海竜騎兵(守2100)

ペンデュラムゾーン:なし

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1、伏せカード×2

墓地:光の神-サンネリア、二重召喚、聖鳥クレイン、励輝士 ヴェルズビュート、ゴブリンドバーグ、ガード・ブロック、トラゴエディア、大嵐、ハーピィの羽根帚、究極神龍誕生、メテオ・ストライク、リビングデッド・ドロー、仕込み爆弾、高等儀式術、ドラコニアの海竜騎兵、ドラコニアの獣竜騎兵、エフェクト・デリート・ミラー

除外:神龍-ブリザード・ドラゴン、神龍-バーニング・ドラゴン、神龍-ハリケーン・ドラゴン、神龍-アース・ドラゴン、神龍-ヘヴン・ドラゴン、神龍-ヘル・ドラゴン、ネクロ・ガードナー、儀式魔人リリーサー



北村賢治 LP1900
デッキ:33枚

エクストラデッキ:12枚(P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンを含む)

手札:0枚

モンスター:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(攻6000)、迅雷の騎士ガイアドラグーン(守2100)(ユニット2つ)、BF-星影のノートゥング(守1600)
ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、伏せカード×1

墓地:非常食、死者蘇生、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、魔轟神獣ケルベラル、魔轟神レイジオン、魔宮の賄賂、マジック・ドレイン、サイクロン、エンジェル・トランペッター、ギガ・ガガギゴ、ハネワタ、小人のいたずら、エンジェル・トランペッター、強制脱出装置、ジェネクス・コントローラー、クリボー、地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター




「オレのターン!ドロー!」

オレはデッキから5枚のカードを引いた。その瞬間、田宮のフィールドのリチュアル・ドラゴンが咆哮し、ペンデュラムゾーンのアマジャステリア達が萎縮した。

「くっ、これは…。そうか、リリーサーの能力か…。」


儀式魔人リリーサー
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻1200/守2000
(1):儀式召喚を行う場合、その儀式召喚に必要なレベル分のモンスター1体として、墓地のこのカードを除外できる。
(2):このカードを使用して儀式召喚したプレイヤーから見て相手は、儀式召喚したそのモンスターがモンスターゾーンに表側表示で存在する限り、モンスターを特殊召喚できない。



「なるほど。確かにこれじゃ特殊召喚は出来ねえ…。だが、通常召喚なら問題はねえはずだ!オレはガイアドラグーンを生贄にして黒魔導戦士 ブレイカーをアドバンス召喚!」


黒魔導戦士 ブレイカー
効果モンスター
星6/闇属性/魔法使い族/攻1600/守1000
「黒魔導戦士 ブレイカー」の(4)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した場合に発動する。このカードに魔力カウンターを2つ置く。
(2):このカードがP召喚に成功した場合に発動する。このカードに魔力カウンターを3つ置く。
(3):このカードの攻撃力は、このカードの魔力カウンターの数×400アップする。
(4):このカードの魔力カウンターを1つ取り除き、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。



「罠カード発動、激流葬。フィールド上の全てのモンスターを破壊する!」


激流葬
通常罠
(1):モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。フィールドのモンスターを全て破壊する。



「うわあああ!全滅だあああぁぁああああ!!」

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(破壊)

『ガジャアアアアアアアア!!』

BF-星影のノートゥング(破壊)
黒魔導戦士 ブレイカー(破壊)

究極神龍(破壊)
バトルフェーダー(破壊→除外)
ドラコニアの海竜騎兵(破壊)

究極神龍は相手のカード効果を受けないモンスターだ。だが、裏を返せば自分のカード効果では破壊される。しかし、この激流の中でも破壊されずに残っているドラゴンがいた。

「リチュアル・ドラゴンは儀式モンスター以外の効果では破壊されない。」


トラベル・アクション-リチュアル・ドラゴン レベル10 風属性・ドラゴン族・儀式
攻撃力3000 守備力2500
このカードはトラベラー以外は使用できない。
「ジャーニーターの案内」により降臨。
(1)このカードが戦闘を行うたびに、デッキからカードを1枚ドローする。
(2)このカードは儀式モンスター以外の効果では破壊されない。



「ぐぐっ…!」

リリーサーによって効果を得たリチュアル・ドラゴンによってオレは特殊召喚を封じられている。そして、通常召喚は既に行った。このターン、もうモンスターの召喚は行えない…。

「オ、オレは、カードを3枚伏せてターンエンド…。」

いつもならエンドフェイズ終了時には永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果でデッキから通常モンスターが特殊召喚できていたが、今のリチュアル・ドラゴンの効果でそれもできない…。やべえ…。



7ターン目終了
田宮行方 LP5600
デッキ:8枚

エクストラデッキ:15枚(ドラコニアの海竜騎兵×2、ドラコニアの獣竜騎兵を含む)

手札:1枚(次元の旅行者)

モンスター:トラベル・アクション-リチュアル・ドラゴン(攻3000)

ペンデュラムゾーン:なし

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1、伏せカード×1

墓地:光の神-サンネリア、二重召喚、聖鳥クレイン、励輝士 ヴェルズビュート、ゴブリンドバーグ、ガード・ブロック、トラゴエディア、大嵐、ハーピィの羽根帚、究極神龍誕生、メテオ・ストライク、リビングデッド・ドロー、仕込み爆弾、高等儀式術、ドラコニアの海竜騎兵、ドラコニアの獣竜騎兵、エフェクト・デリート・ミラー、激流葬、究極神龍

除外:神龍-ブリザード・ドラゴン、神龍-バーニング・ドラゴン、神龍-ハリケーン・ドラゴン、神龍-アース・ドラゴン、神龍-ヘヴン・ドラゴン、神龍-ヘル・ドラゴン、ネクロ・ガードナー、儀式魔人リリーサー、バトルフェーダー



北村賢治 LP1900
デッキ:28枚

エクストラデッキ:13枚(P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―を含む)

手札:1枚

モンスター:なし

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、伏せカード×4

墓地:非常食、死者蘇生、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、魔轟神獣ケルベラル、魔轟神レイジオン、魔宮の賄賂、マジック・ドレイン、サイクロン、エンジェル・トランペッター、ギガ・ガガギゴ、ハネワタ、小人のいたずら、エンジェル・トランペッター、強制脱出装置、ジェネクス・コントローラー、クリボー、地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)、迅雷の騎士ガイアドラグーン、ギガ・ガガギゴ、重機王ドボク・ザーク、BF-星影のノートゥング、黒魔導戦士 ブレイカー

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター




「私のターン、ドロー。」

永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果で田宮の手札は5枚になる。

「私は手札より貪欲な壺を発動する。デッキに戻すのはサンネリア、トラゴエディア、エフェクト・デリート・ミラー、そして高等儀式術で送ったドラコニアの海竜騎兵と獣竜騎兵の5枚だ。そして2枚ドロー。」

田宮は粛々と手札を増やした。


貪欲な壺
通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。その後、自分はデッキから2枚ドローする。



「手札よりナイト・ショットを発動。お前の伏せカードを1枚破壊する。お前から見て、右端のそれだ。」


ナイト・ショット
通常魔法
(1):相手フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。セットされたそのカードを破壊する。このカードの発動に対して相手は対象のカードを発動できない。



「くっ!」

奈落の落とし穴(破壊)


奈落の落とし穴
通常罠
(1):相手が攻撃力1500以上のモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動できる。その攻撃力1500以上のモンスターを破壊し除外する。



「私は手札のドラコニアの海竜騎兵と獣竜騎兵でペンデュラムスケールをセッティング。」


ドラコニアの海竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星3/水属性/海竜族/攻 200/守2100
【Pスケール:青7/赤7】
「ドラコニアの海竜騎兵」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。手札から通常モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の海兵部隊。深海から音も無く忍び寄る隠密作戦に長けている。対岸のディノン公国兵とは、領海を巡り小競り合いが続いている状態である。



ドラコニアの獣竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに1度、自分の通常モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。デッキからレベル4以上の通常モンスター1体を手札に加える。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の陸兵部隊。鳥銃と鉄槍によるコンビネーション攻撃には隙が無く、レプティア皇国などの周辺国から恐れられている。



「田宮もペンデュラム召喚を!?」

「ペンデュラム召喚はお前の専売特許ではないぞ。ペンデュラムスケールは2と7だ。これでレベル3から6のモンスターが同時に召喚可能。揺れろ魂のペンデュラム、天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!召喚するのはエクストラデッキに溜まった3体だ!」


ドラコニアの海竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星3/水属性/海竜族/攻 200/守2100
【Pスケール:青7/赤7】
「ドラコニアの海竜騎兵」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。手札から通常モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の海兵部隊。深海から音も無く忍び寄る隠密作戦に長けている。対岸のディノン公国兵とは、領海を巡り小競り合いが続いている状態である。



ドラコニアの海竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星3/水属性/海竜族/攻 200/守2100
【Pスケール:青7/赤7】
「ドラコニアの海竜騎兵」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。手札から通常モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の海兵部隊。深海から音も無く忍び寄る隠密作戦に長けている。対岸のディノン公国兵とは、領海を巡り小競り合いが続いている状態である。



ドラコニアの獣竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに1度、自分の通常モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。デッキからレベル4以上の通常モンスター1体を手札に加える。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の陸兵部隊。鳥銃と鉄槍によるコンビネーション攻撃には隙が無く、レプティア皇国などの周辺国から恐れられている。



「そして、レベル3のドラコニアの海竜騎兵2体でオーバーレイネットワークを構築。深き水底から浮上せよ!潜航母艦エアロ・シャーク!」

光の渦の中からミサイル発射装置を背負った鮫が飛び出した。


潜航母艦エアロ・シャーク
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/魚族/攻1900/守1000
レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。ゲームから除外されている自分のモンスターの数×100ポイントダメージを相手ライフに与える。



「エアロ・シャークの効果発動。オーバーレイユニットを一つ取り除き、自分の除外モンスターの数×100のダメージを与える。除外されている私のモンスターは合計9体。よって900ポイントのダメージを受けろ!エアー・トルピード!」

無数のミサイルがオレめがけて放たれる。

「がああああ!」

北村賢治 LP1900→1000

「これでお前のライフは永遠の決闘(エターナル・デュエル)のセーフティラインを割った。」

「くっ!!」

「ドラコニアの獣竜騎兵でダイレクトアタック!」

「通すかよ!罠発動!魔法の筒(マジック・シリンダー)!」


魔法の筒(マジック・シリンダー)
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時、攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃モンスターの攻撃を無効にし、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。



「獣竜騎兵の攻撃を無効にして、攻撃力分のダメージを相手に与える!喰らええ!」

田宮行方 LP5600→3800

獣竜騎兵の攻撃力分のダメージを跳ね返したが、田宮は必要経費と言わんばかりに次の攻撃を仕掛けてきた。

「次だ。エアロ・シャークでダイレクトアタック!ビッグイーター!」

「させねえ!罠発動!因果切断!」


因果切断
通常罠
手札を1枚捨てて発動できる。相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択してゲームから除外する。この効果によって除外したモンスターと同名のカードが相手の墓地に存在する場合、さらにその同名カードを全てゲームから除外する。



「手札を1枚捨てて効果発動!除外するのはリチュアル・ドラゴン!」

トラベル・アクション-リチュアル・ドラゴン(除外)

「リチュアル・ドラゴンがいなくなったことによってリリーサーの付属効果も消える!よってオレは特殊召喚が可能となった!因果切断によって手札から捨てたカードは魔轟神ルリーだ!」


魔轟神ルリー
効果モンスター
星1/光属性/悪魔族/攻 200/守 400
このカードが手札から墓地へ捨てられた時、このカードを墓地から特殊召喚する。



「ルリーを守備表示で特殊召喚!」

「ならばエアロ・シャークでそいつを破壊する!」

魔轟神ルリー(破壊)

よし、どうにか耐え―――――。

「…流石によく耐えたものだ。だが、私はまだ通常召喚を終えていない。」

「!!」

「私は手札から次元の旅行者を通常召喚する。」


次元の旅行者 闇属性/星1/攻0/守0
【戦士族・デッキワン】
田宮行方の使用するデッキにのみ入れることが出来る。このカードをリリースすることで、メインデッキ、またはエクストラデッキからモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。自分のメインフェイズに、手札を1枚捨てることで墓地からこのカードを手札に加えることができる。



「私は次元の旅行者をリリースし、エクストラデッキから光の神を呼び戻す!」


光の神-サンネリア 神属性/星12/攻5000/守5000
【神族・ゴッドシンクロ/効果】
「GT-希望の精霊」+レベル10のシンクロモンスター
このカードは魔法・罠・モンスター効果を受けない。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、相手は攻撃することが出来ない。
このカードの守備力は自分のデッキにあるカード1枚につき500ポイント上がる。
このカードをリリースすることで、自分のデッキに存在するカード1枚につき、相手に600ポイントのダメージを与える。この効果は無効にされず、ダメージを0にすることもできない。



「あ!?ああ!!」

そうか、サンネリアはさっきの貪欲な壺でエクストラデッキに…!

「サンネリアの効果は、もちろん知っているな。今、私のデッキは6枚。お前のライフを削るのには十分な枚数だ。」

「くっ…!」

「サンネリアの効果発動。このカードをリリースし、自分のデッキ枚数×600のダメージ、即ち3600のダメージをお前に与える!この効果は無効に出来ないし、ダメージを0にすることも出来ない。」

光の神が再び神々しい輝きを放ち、大爆発を引き起こした。

「があああああああ!!!」

筆舌し難い程の痛みがオレを襲う。二度目だからといって一切慣れることのない激痛。死んだ方がマシだと言ってしまいそうになる。

北村賢治 LP1000→0









































「まだだ…!まだオレは負けてねえ!!」

それでも生きる方をオレは選ぶがな!

「!?」

エンジェル・トランペッター(除外)
北村賢治 LP0→100

「オレはリビングデッドの呼び声を発動した!」


リビングデッドの呼び声
永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。



「この効果によってエンジェル・トランペッターを蘇生させ、永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果を発動させた!終われねえ!こんな中途半端なところで終われるかよ!まだオレは何も成していないんだ!もっと、もっとデュエルを…!さあ、デュエルを続けようぜ!田宮行方ぇえ!!」

「北村ぁ…!いいだろう…!続けようか、このデュエルを!」

田宮が笑っている。田宮はこのデュエルを楽しんでいるのか…?オレは…オレも、今笑っていた…?こんな命懸けの、殺し合いのデュエルで…?

「私はカードを2枚伏せてターンエンド。永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果によりドラコニアの獣竜騎兵を特殊召喚する!」


ドラコニアの獣竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに1度、自分の通常モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。デッキからレベル4以上の通常モンスター1体を手札に加える。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の陸兵部隊。鳥銃と鉄槍によるコンビネーション攻撃には隙が無く、レプティア皇国などの周辺国から恐れられている。



「さあ北村、お前のターンだ!」

そう言って田宮はうっすらと笑みを浮かべた。敵意も悪意もない、純粋な笑みを。



8ターン目終了
田宮行方 LP3800
デッキ:5枚(トラゴエディア、エフェクト・デリート・ミラーを含む)

エクストラデッキ:11枚

手札:0枚

モンスター:潜航母艦エアロ・シャーク(ユニット1つ)(攻1900)、ドラコニアの獣竜騎兵(攻1800)、ドラコニアの獣竜騎兵(守200)

ペンデュラムゾーン:ドラコニアの海竜騎兵(スケール7)、ドラコニアの獣竜騎兵(スケール2)

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1、伏せカード×3

墓地:二重召喚、聖鳥クレイン、ゴブリンドバーグ、励輝士 ヴェルズビュート、ガード・ブロック、大嵐、ハーピィの羽根帚、究極神龍誕生、メテオ・ストライク、リビングデッド・ドロー、仕込み爆弾、高等儀式術、激流葬、究極神龍、貪欲な壺、ナイト・ショット、ドラコニアの海竜騎兵、次元の旅行者、光の神-サンネリア

除外:神龍-ブリザード・ドラゴン、神龍-バーニング・ドラゴン、神龍-ハリケーン・ドラゴン、神龍-アース・ドラゴン、神龍-ヘヴン・ドラゴン、神龍-ヘル・ドラゴン、ネクロ・ガードナー、儀式魔人リリーサー、バトルフェーダー、トラベル・アクション-リチュアル・ドラゴン



北村賢治 LP100
デッキ:28枚

エクストラデッキ:13枚(P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―を含む)

手札:0枚

モンスター:なし

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、リビングデッドの呼び声(対象なし)

墓地:非常食、死者蘇生、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、魔轟神獣ケルベラル、魔轟神レイジオン、魔宮の賄賂、マジック・ドレイン、サイクロン、エンジェル・トランペッター、ギガ・ガガギゴ、ハネワタ、小人のいたずら、強制脱出装置、ジェネクス・コントローラー、クリボー、地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)、迅雷の騎士ガイアドラグーン、ギガ・ガガギゴ、重機王ドボク・ザーク、BF-星影のノートゥング、黒魔導戦士 ブレイカー、奈落の落とし穴、因果切断、魔法の筒(マジック・シリンダー)、魔轟神ルリー

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター×2




「オレの、ターン…。」

オレはサンネリアの効果を二回も受けたから大分と足元がおぼつかねえ。だが…!

「まだだ…まだ終われねえ…!あいつとの約束を果たすんだ…!『神様のデュエル』を…!うおおおおおお!!力だ!力が足りない!今のオレじゃ、まだ力が足りねえ!オレ一人じゃ、力が足りねえ!頼む…皆、オレに力を貸してくれ!!」

その時だった。ペンデュラムゾーンのアマジャステリアが何の前触れもなく雄叫びを上げた。

『ギャジャアアアアアアア!!』
『グギュガジャアアアアア!!』

そうして叫び声を上げた後、小さな声が聞こえてきた。

『果たされなかった約束があった。力及ばず叶わなかった願いがあった。』
『約束は果たされなければならない。願いは成就されなければならない。』
『力無くて掴めなかった未来があった。実現が叶わぬ夢があった。』
『未来は掌の中に掴まなければならない。夢は叶わなければならない。』
『ただ一人が欠けていたが故に、悲劇は起こった。』
『悲劇は二度と繰り返さない。そのための力を…。力を…!力を、貸そう…!』

見ればソリットヴィジョンであるはずの、包帯でグルグル巻きにされたアマジャステリアの顔から涙が零れ出ていた。
ありがてえ、アマジャステリアもオレに力を貸してくれるんだな。いつの間にかオレのデッキに入っていたP・G(ペンデュラム・ゴッド)のカード達、そして最初からオレのデッキにあったカード達…。そうだ、オレは一人じゃねえ。こいつらがついててくれている。そう思っただけで足のふらつきがマシになった気がした。

「…5枚、ドロー!オレは…手札より貪欲な壺を、発動する…!」


貪欲な壺
通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。その後、自分はデッキから2枚ドローする。



「デッキに戻れ…ガイアドラグーン、ドボク・ザーク、レイジオン、ハネワタ、クリボー…。そして、2枚ドロー…!更に強欲で貪欲な壺を発動…!デッキの上から10枚のカードを除外し、2枚ドロー!」


強欲で貪欲な壺
通常魔法
「強欲で貪欲な壺」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のデッキの上からカード10枚を裏側表示で除外して発動できる。自分はデッキから2枚ドローする。



「来た…!オレは…まず魔法カード『守備封じ』を発動…!あんたの守備表示の方のドラコニアの獣竜騎兵を攻撃表示にする…!」

守りを封じられたドラコニアの獣竜騎兵は槍と銃を構え、攻撃態勢に入った。

ドラコニアの獣竜騎兵 守200→攻1800

「そして、セッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚を…行う!揺れろぉ!オレのペンデュラム!光差す場所へ現れろ!ペンデュラム…召、喚!」

オレのペンデュラムゾーンの2体のアマジャステリアの叫びと共に五つの光がフィールドに降り注ぐ。

「エクストラデッキより戻って来い、ココリコ・ココリスとアマジャステリア!手札から現れろ、竜核の呪霊者、サイレント・ソードマン LV5!そしてオレの分身、魔装戦士 ヴァンドラぁ!」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星3/闇属性/鳥獣族/攻300/守300
【Pスケール:青3/赤3】
(1):「――――――――――」
【モンスター効果】
(1):このカードがフィールドを離れた時、相手ライフに300ポイントのダメージを与え、自分は300ライフポイント回復する。
(2):「――――――――――」



P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星9/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
【Pスケール:青1/赤10】
(1):このカードをPゾーンに置いた場合、自分のデッキから『P・G(ペンデュラム・ゴッド)』カード1枚を手札に加えることができる。
【モンスター効果】
(1):このカードが戦闘を行う場合、エクストラデッキのペンデュラムモンスター1体を選択して発動できる。このカードの攻撃力は選択したモンスターの攻撃力分アップする。
(2):手札を1枚捨てることで、エクストラデッキにあるこのカードを自分の空いているペンデュラムゾーンに置くことができる。



竜核の呪霊者
チューナー・通常モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2300/守3000
永きに渡って狩り続けたドラゴンの返り血により、常人ならざる力を宿した女戦士。その魂は斃されたドラゴンの怨嗟に染まり、疫病を撒き散らす邪悪な竜核へと成り果てた。もはや帰る故郷もなく、本能のままに刃を血に染めたその目的は、彼女自身にも思い出せない・・・。



サイレント・ソードマン LV5
効果モンスター
星5/光属性/戦士族/攻2300/守1000
(1):このカードは相手の魔法カードの効果を受けない。
(2):このカードが直接攻撃で相手に戦闘ダメージを与えた場合、次の自分ターンのスタンバイフェイズにフィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。手札・デッキから「サイレント・ソードマン LV7」1体を特殊召喚する。



魔装戦士 ヴァンドラ
効果モンスター
星5/風属性/戦士族/攻2000/守 800
(1):このカードは直接攻撃できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、自分の墓地のドラゴン族・戦士族・魔法使い族の通常モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。



「藤原賢治…オレに、力を貸してくれ…!手札よりレベルアップ!を発動!」


レベルアップ!
通常魔法
フィールド上に表側表示で存在する「LV」を持つモンスター1体を墓地へ送り発動する。そのカードに記されているモンスターを、召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する。



「フィールドのサイレント・ソードマン LV5を墓地へ送り、デッキから記されているモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する!サイレント・ソードマぁああン LV7!!」


サイレント・ソードマン LV7
特殊召喚・効果モンスター
星7/光属性/戦士族/攻2800/守1000
このカードは通常召喚できない。「サイレント・ソードマン LV5」の効果でのみ特殊召喚できる。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、フィールドの魔法カードの効果は無効化される。



静かなる空気を纏った大剣を持つ戦士が現れ、魔装戦士 ヴァンドラの隣に並び立つ。オレと同じ名前のデュエリスト藤原賢治のエースモンスターが共に戦ってくれる、こんなに心強いことはない。


「カーチャ…!オレに力を、貸してくれ!!オレは、レベル3のココリコ・ココリスに竜核の呪霊者をチューニング!闇の先に光差すと信じて突き進め!シンクロ召喚!星態龍ぅうう!!」

十一個並んだ光る小さな星々が巨大な龍へと姿を変える。


星態龍
シンクロ・効果モンスター
星11/光属性/ドラゴン族/攻3200/守2800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードのS召喚は無効化されない。
(2):このカードのS召喚成功時には、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードは攻撃する場合、ダメージステップ終了時まで他のカードの効果を受けない。



星すら飲み込まんとする巨大な龍が咆哮と共にフィールドの遥か上空に出現した。星態龍はシンクロ召喚成功時には魔法も罠もモンスター効果も発動出来ない。そのためにココリコ・ココリスの効果は発動しないが、そんなことはどうでもいい。カーチャのエースモンスターが共に戦ってくれること、それだけで勇気が湧いてくる。


「バトルだ…!星態龍の攻撃!対象はエアロ・シャーク!このカードが攻撃する場合、他のカードの効果を受けない!エンドスター・バーストぉぉぉおおおお!!!」

星態龍は遥か上空から息を吸い込み、ブレスを放った。その灼熱の炎を束ねた一撃はエアロ・シャークを消し飛ばし、田宮をも軽々と吹き飛ばした。

潜航母艦エアロ・シャーク(破壊)
田宮行方 LP3800→2500

「サイレント・ソードマン LV7でドラコニアの獣竜騎兵に攻撃!沈黙の剣LV7!!!」

大剣を振り切って、サイレント・ソードマンは一撃でドラコニアの獣竜騎兵を沈黙させた。その剣圧の余波が田宮を襲う。

エアロ・シャーク(破壊)
田宮行方 LP2500→1500

「アマジャステリアで最後のドラコニアの獣竜騎兵を攻撃!この瞬間、アマジャステリアの攻撃力は効果により覇王黒竜の攻撃力分アップする!」

アマジャステリア 攻0→3000

何本もある巨大な蔦を振り回し、アマジャステリアはドラコニアの獣竜騎兵を軽々と吹き飛ばした。その内の一本が田宮にも飛んでいき強烈な一撃をお見舞いした。

ドラコニアの獣竜騎兵(破壊)
田宮行方 LP1500→300

「最後だ…!魔装戦士 ヴァンドラのダイレクトアタック!旋風のウイニング・クラあああぁぁあああッシュ!!!」

この攻撃が通れば田宮のライフは0になる…!

「…ダイレクトアタック、その言葉を待っていた。」

「なっ!?」

「罠発動、波紋のバリア -ウェーブ・フォース-!」


波紋のバリア -ウェーブ・フォース-
通常罠
(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て持ち主のデッキに戻す。



「ああっ!?」

「星態龍が効果を受けないのは自身の攻撃の時のみ。北村のフィールドの全てのモンスターよ、デッキに戻ってもらおうか!」

水色のバリアに弾かれて、それぞれのモンスターがデッキ、エクストラデッキへと飛ばされていく。そしてオレのフィールドから全てのモンスターがいなくなった。

「そんな…。オレの仲間達が…。」

藤原のモンスターも、カーチャのモンスターも、オレのカードも全て吹き飛ばされた…。オレは少しの間呆然としていたが、すぐに我に返った。こんなところで立ち止まってどうするんだ!仲間達がここまで繋いでくれたんだ!オレには、まだ出来ることがあるはずだ!

「だが、まだだ!オレはオレの出来ることをするまでだ!魔法カード発動!行くぜ…。奇跡よ起これ!奇跡召喚(ミラクルサモン)、発動!」


奇跡召喚(ミラクルサモン)
通常魔法(オリジナルカード)
融合モンスターカードまたはSモンスターカードまたはXモンスターカードによって決められた一組の素材モンスターを自分の手札と墓地から除外して発動する。その融合モンスターまたはSモンスターまたはXモンスターを融合召喚またはS召喚またはX召喚扱いで特殊召喚する。(融合モンスターの場合「融合」は必要としない。Xモンスターの場合、このカードの効果で除外したカードをX素材にする。)



「オレは…手札のファイヤー・ウイング・ペガサスと墓地の黒魔導戦士 ブレイカーでオーバーレイネットワークを構築!」

手札と墓地のモンスターがそれぞれ光の球となって渦の中に吸い込まれる。


ファイヤー・ウイング・ペガサス
通常モンスター
星6/炎属性/獣族/攻2250/守1800
色鮮やかな真紅の翼をはばたかせ、天を駆け抜ける天馬。



黒魔導戦士 ブレイカー
効果モンスター
星6/闇属性/魔法使い族/攻1600/守1000
「黒魔導戦士 ブレイカー」の(4)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した場合に発動する。このカードに魔力カウンターを2つ置く。
(2):このカードがP召喚に成功した場合に発動する。このカードに魔力カウンターを3つ置く。
(3):このカードの攻撃力は、このカードの魔力カウンターの数×400アップする。
(4):このカードの魔力カウンターを1つ取り除き、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。



「エクシーズ召喚!現れろ、魂を狩るために彷徨う者よ!巨大な鎌を振りかざし、敵の命を無慈悲に刈り取れ!巡死神(ピルグリム)リーパー!」

そして天使と悪魔の両方の羽根を持つ死神が大きな鎌を引っ下げて現れる!


巡死神(ピルグリム)リーパー
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/闇属性/アンデット族/攻 ?/守 ?
レベル6モンスター×2
「巡死神リーパー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの攻撃力・守備力は、お互いの墓地の闇属性モンスターの数×200アップする。
(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。お互いのデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。



「リーパーの効果発動…!オーバーレイユニットを1つ取り除くことでお互いのデッキの上から5枚のカードを墓地へ送る!」

田宮のデッキの枚数は5枚。その全てが墓地へと送られた。これで田宮のデッキは0枚だ!

●墓地へ送られたカード
エフェクト・デリート・ミラー
死者蘇生
ハネワタ
神の宣告
トラゴエディア

オレのデッキからも5枚のカードが墓地へ送られる。

●墓地へ送られたカード
サイレント・ソードマン LV7
P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―
魔装戦士 ヴァンドラ
超電磁タートル
P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―

勝った…。

「田宮…。あんたの(ライフ)は削りきれなかった…。オレと仲間の全力でも削りきれなかった…。だが、あんたの(デッキ)は削りきった…!オレの仲間(カード)達が削りきったんだ!1枚だって無駄なカードはなかったんだ!オレはこれでターンエンドだ…!この瞬間、永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果で青眼の銀ゾンビを守備表示…。」


青眼の銀ゾンビ(ブルーアイド・シルバーゾンビ)
通常モンスター
星3/闇属性/アンデット族/攻 900/守 700
目から出す怪光線で、相手をゾンビに変えてしまうと言われている。



「さあ、田宮…。あんたの…ターンだぜ…。」

オレは微笑んでいた。ここまで田宮と戦えたことを、誇りに思えた。

そして、少しして銀ゾンビを出す必要がないことに気が付いた。もう田宮には手札もデッキもないんだから。いつもの癖でつい出してしまったか。…だが…。本当に田宮はここで負けるのか…?
そう思った瞬間、背筋が寒くなった。田宮なら…。いや、だが、この状況では、いくら田宮でも…。オレは心に小さいけれども奇怪な不安を抱えたままターンを田宮に回すことになってしまった。



9ターン目終了
田宮行方 LP300
デッキ:0枚

エクストラデッキ:13枚(ドラコニアの獣竜騎兵、ドラコニアの獣竜騎兵)

手札:0枚

モンスター:なし

ペンデュラムゾーン:ドラコニアの海竜騎兵(スケール7)、ドラコニアの獣竜騎兵(スケール2)

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1、伏せカード×2

墓地:二重召喚、聖鳥クレイン、ゴブリンドバーグ、励輝士 ヴェルズビュート、ガード・ブロック、大嵐、ハーピィの羽根帚、究極神龍誕生、メテオ・ストライク、リビングデッド・ドロー、仕込み爆弾、高等儀式術、激流葬、究極神龍、貪欲な壺、ナイト・ショット、ドラコニアの海竜騎兵、次元の旅行者、光の神-サンネリア、ドラコニアの海竜騎兵、潜航母艦エアロ・シャーク、波紋のバリア -ウェーブ・フォース-、トラゴエディア、エフェクト・デリート・ミラー、死者蘇生、ハネワタ、神の宣告

除外:神龍-ブリザード・ドラゴン、神龍-バーニング・ドラゴン、神龍-ハリケーン・ドラゴン、神龍-アース・ドラゴン、神龍-ヘヴン・ドラゴン、神龍-ヘル・ドラゴン、ネクロ・ガードナー、儀式魔人リリーサー、バトルフェーダー、トラベル・アクション-リチュアル・ドラゴン



北村賢治 LP100
デッキ:7枚

エクストラデッキ:14枚(P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン、星態龍、魔轟神レイジオン、迅雷の騎士ガイアドラグーン、重機王ドボク・ザークを含む)

手札:0枚

モンスター:巡死神(ピルグリム)リーパー(守2200)(ユニット1つ)、青眼の銀ゾンビ(守700)

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、リビングデッドの呼び声(対象なし)

墓地:非常食、死者蘇生、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、魔轟神獣ケルベラル、魔宮の賄賂、マジック・ドレイン、サイクロン、エンジェル・トランペッター、ギガ・ガガギゴ×2、小人のいたずら、強制脱出装置、ジェネクス・コントローラー、地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)、BF-星影のノートゥング、奈落の落とし穴、因果切断、魔法の筒(マジック・シリンダー)、魔轟神ルリー、強欲で貪欲な壺、レベルアップ!、サイレント・ソードマン LV5、竜核の呪霊者、黒魔導戦士 ブレイカー、奇跡召喚(ミラクルサモン)P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―、魔装戦士 ヴァンドラ、サイレント・ソードマン LV7、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―、超電磁タートル

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター×2、裏側除外カード×10




「私のターン。だが、私にはドローすべきカードがあるはずのデッキ枚数が0だ。私の負けだな―――――このままではな。」

「何っ…?」

まさか!? だが、どうやって!?何があるというんだ!?

「この状況からどうにか出来るというのか…!?デッキからカードをドロー出来なければ負ける!そんなことデュエリストなら知ってることだ!」

オレは叫んだ。自分の不安を掻き消すように。

「そうだ。だが私は様々な世界を巡り、その世界で色々な能力を得た。言ってしまえば、その世界での土産物といったところか。私が「憩いの湖の世界」に行ったのは知っているな?」

「当然だ…。後一歩のところで、あんたとはすれ違っちまったからな…。」

「その「憩いの湖の世界」ではワールドカードと共に一つの能力を得た。一度だけオリジナルカードを作れる能力だ。」

「まさか…!」

「お前は何枚もオリジナルカードを持っているようだが、私は未だにワールドカードしか持っていない。なので今、使わせてもらう。無から、一度だけオリジナルカードを作る能力発動!」

田宮は何もないデッキ置き場に手を伸ばした。それは幻想的な光景だった。どこからともなく光の粒が集まって1枚のカードの形となる。田宮の、田宮だけのオリジナルのカード。

永遠の決闘(エターナル・デュエル)のドロー効果は任意効果。即ち、通常ドローを選択することも出来る。1枚、ドロー!」

田宮はたった今作り出したカードをデッキから引いた。オリジナルカードを作る能力にこんな使い方があっただなんて…。

「私は魔法カード、旅人の帰還を発動!」


旅人の帰還
速攻魔法(オリジナルカード)
(1):自分の墓地・除外ゾーンのモンスター1体を選択して手札に加える。その後、墓地・除外ゾーンのカード全てをデッキに加えてシャッフルする。



「私が手札に戻すのは次元の旅行者だ。」


次元の旅行者 闇属性/星1/攻0/守0
【戦士族・デッキワン】
田宮行方の使用するデッキにのみ入れることが出来る。このカードをリリースすることで、メインデッキ、またはエクストラデッキからモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。自分のメインフェイズに、手札を1枚捨てることで墓地からこのカードを手札に加えることができる。



「っ…!!」

これは…まさか…!

「行くぞ、北村…。私は手札より、次元の旅行者を召喚して効果発動。このカードをリリースして、サンネリアを特殊召喚する!」

そのまさかだ。三度目の神の降臨だった。


光の神-サンネリア 神属性/星12/攻5000/守5000
【神族・ゴッドシンクロ/効果】
「GT-希望の精霊」+レベル10のシンクロモンスター
このカードは魔法・罠・モンスター効果を受けない。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、相手は攻撃することが出来ない。
このカードの守備力は自分のデッキにあるカード1枚につき500ポイント上がる。
このカードをリリースすることで、自分のデッキに存在するカード1枚につき、相手に600ポイントのダメージを与える。この効果は無効にされず、ダメージを0にすることもできない。



「更にセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚を行う。来い、ドラコニアの獣竜騎兵達!」


ドラコニアの獣竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに1度、自分の通常モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。デッキからレベル4以上の通常モンスター1体を手札に加える。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の陸兵部隊。鳥銃と鉄槍によるコンビネーション攻撃には隙が無く、レプティア皇国などの周辺国から恐れられている。



ドラコニアの獣竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに1度、自分の通常モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。デッキからレベル4以上の通常モンスター1体を手札に加える。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の陸兵部隊。鳥銃と鉄槍によるコンビネーション攻撃には隙が無く、レプティア皇国などの周辺国から恐れられている。



「バトルだ!まずはサンネリアで―――――!」

「させるかよぉ!墓地より超電磁タートルを除外してバトルフェイズを強制終了だ!」


超電磁タートル
効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻 0/守1800
「超電磁タートル」の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
(1):相手バトルフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。そのバトルフェイズを終了する。



超電磁タートル…。リーパーのデッキ削りでオレの墓地に落ちたカードの内の1枚だ。命拾いしたぜ…。

「モンスター効果を受けないサンネリアも、バトルフェイズそのものが終わっちまったら攻撃は出来ねえよな…。」

「だが、お前の墓地に超電磁タートルが落ちたのは私も見ていた。本命はこっちだ。私はレベル4のドラコニアの獣竜騎兵2体でオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚!現れろ、ガガガガンマン!」

光の渦の中から現れるのは我の文字を秘めし、二丁拳銃の使い手。


ガガガガンマン
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/戦士族/攻1500/守2400
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。このカードの表示形式によって以下の効果を適用する。
●攻撃表示:このターン、このカードが相手モンスターを攻撃するダメージステップの間、このカードの攻撃力は1000アップし、その相手モンスターの攻撃力は500ダウンする。
●守備表示:相手に800ダメージを与える。



「1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除いて効果発動…。守備表示の場合、相手に800ポイントのダメージを与える!」

一発の銃声と共にオレの胸が銃弾に貫かれる。

「がはっ!」

北村賢治 LP100→0

だが、まだだ。まだオレは沈まない。永遠の決闘(エターナル・デュエル)青眼の銀ゾンビ(通常モンスター)がいる限りな!

青眼の銀ゾンビ(除外)
北村賢治 LP0→100


永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4
フィールド魔法(ワールドカード)
0.デュエル開始直前にデッキのこのカードを相手に見せることで、このカードを発動した状態でデュエルが始まる。この効果を使用した場合、自分はデッキ変更できず、このカードはフィールドを離れず、効果を無効にできない。このカードは他のフィールドカードと共存する。この効果を使用する場合、デッキの「勝利の証」をこのカードの下に置く。
1.お互いのプレイヤーがモンスターの直接攻撃によって受ける戦闘ダメージが1000ポイントを超えた場合、受けるダメージは1000ポイントになる。
2.ライフポイントが0になったプレイヤーのフィールド上に通常モンスターがいる場合、そのプレイヤーのフィールド上の通常モンスターを全て除外して敗北を無効にし、そのプレイヤーのライフポイントを除外したモンスターの数×100にする。
3.ターンプレイヤーはエンドフェイズ終了時にデッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚することができる。
4.ドローフェイズ時、ターンプレイヤーは手札が4枚以下の場合は手札が5枚になるまでドローできる。手札が5枚以上の場合はドローできない。



「オレは永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果で銀ゾンビを除外して敗北を無効にする!」

「だが、これでお前を守るものなくなった。北村、葬儀の時間だ。謹んでお悔やみ申し上げる。サンネリアの効果発動!このカードをリリースして、デッキの枚数×600ポイントのダメージを与える!」

32×600で合計19200ポイントのダメージだ。

「サンネリアの効果を三度受けるのはお前が初めてだ。」

サンネリアが大爆発を引き起こす。それは宇宙が始まったとされるビッグバンを髣髴させた。

「があああああああああ!!!!」

北村賢治 LP100→0









































その痛みは凄まじく、オレは一瞬だけ気を失っていた。

『アーアーアー!!!ア、ア、ア、ア、ア、ア!!!』

鳴いている。ココリコ・ココリスが鳴いている。もう、目覚める時間だ…。

「まだ…。」

『アーアーアーアー!!』
『アーアーアーアー!!』

「まだだ…!まだだぜ、田宮ぁ!オレはまだ負けちゃいねえ!」

P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―(除外)
P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―(除外)
P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―(除外)
ギガ・ガガギゴ(除外)
北村賢治 LP0→100

「馬鹿な…。」

「…ははっ。田宮もそんな顔するんだな…。忘れんなよ、こいつはデュエルだぜ。何が起こっても不思議じゃねえ。仲間(カード)達がついててくれてんだからなぁ!」


P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―
ペンデュラム・効果モンスター(オリジナルカード)
星3/闇属性/鳥獣族/攻300/守300
【Pスケール:青3/赤3】
(1):「――――――――――」
【モンスター効果】
(1):このカードがフィールドを離れた時、相手ライフに300ポイントのダメージを与え、自分は300ライフポイント回復する。
(2):墓地・エクストラデッキの「P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―」を3枚除外して発動できる。墓地からモンスター1体を特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。



「オレはココリコ・ココリスの二番目のモンスター効果を発動した!これによりギガ・ガガギゴを復活させ、永遠の決闘(エターナル・デュエル)の発動条件を満たした…!オレはまだ負けちゃいねえ!さあ、田宮!まだあんたのターンだぜ!」

「………。私はこれでターンエンド。永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果でドラコニアの海竜騎兵を守備表示で特殊召喚だ。」


ドラコニアの海竜騎兵
ペンデュラム・通常モンスター
星3/水属性/海竜族/攻 200/守2100
【Pスケール:青7/赤7】
「ドラコニアの海竜騎兵」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターが戦闘で破壊された時に発動できる。手札から通常モンスター1体を特殊召喚する。
【モンスター情報】
龍人族の国、ドラコニア帝国が有する竜騎士団の海兵部隊。深海から音も無く忍び寄る隠密作戦に長けている。対岸のディノン公国兵とは、領海を巡り小競り合いが続いている状態である。



生きた、生きた。生きた生きた!生き残った!まだオレは負けてねえ!



10ターン目終了
田宮行方 LP300
デッキ:31枚

エクストラデッキ:13枚(励輝士 ヴェルズビュート、究極神龍、潜航母艦エアロ・シャークを含む)

手札:0枚

モンスター:ガガガガンマン(守2400)(ユニット1つ)

ペンデュラムゾーン:ドラコニアの海竜騎兵(スケール7)、ドラコニアの獣竜騎兵(スケール2)

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1、伏せカード×2

墓地:旅人の帰還、次元の旅行者、ドラコニアの獣竜騎兵、光の神-サンネリア

除外:なし



北村賢治 LP100
デッキ:7枚

エクストラデッキ:13枚(覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン、星態龍、魔轟神レイジオン、迅雷の騎士ガイアドラグーン、重機王ドボク・ザークを含む)

手札:0枚

モンスター:巡死神(ピルグリム)リーパー(守1400)(ユニット1つ)

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、リビングデッドの呼び声(対象なし)

墓地:非常食、死者蘇生、魔轟神獣ケルベラル、魔宮の賄賂、マジック・ドレイン、サイクロン、エンジェル・トランペッター、ギガ・ガガギゴ×2、小人のいたずら、強制脱出装置、ジェネクス・コントローラー、地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)、BF-星影のノートゥング、奈落の落とし穴、因果切断、魔轟神ルリー、魔法の筒(マジック・シリンダー)、強欲で貪欲な壺、レベルアップ!、サイレント・ソードマン LV5、竜核の呪霊者、黒魔導戦士 ブレイカー、奇跡召喚(ミラクルサモン)P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―、魔装戦士 ヴァンドラ、サイレント・ソードマン LV7

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター×2、裏側除外カード×10、超電磁タートル、青眼の銀ゾンビ、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―×3




「オレの…ターン!ドロー!1枚…!2枚…!3枚…!4枚…!そして…!田宮!オレも使わせてもらうぜ!「憩いの湖の世界」で得た、一度だけオリジナルカードを作れる能力を!来い…!田宮に勝てるカードよ…!オレは先に進む!このまま勝ち続けて勝ち続けて、約束を果たすんだ…!最強になるために…!ドロー!」

オレが引いた5枚目のカードがバチバチと音を立てならが眩い光と共に新たなカードに生まれ変わる。オレはそのカードを引ききった。

「ひゃは!これで…勝て…。は?」

その時、オレは目を疑った。

「………。馬鹿な…。そんな、馬鹿な…!」

小刻みに体を震わせ、唇を噛み、目玉をひん剥いて、オレは今引いたカードをマジマジと見た。そして、叫んだ。

「ああああああああああああああああ!?!?!?!!?!!」

オレが引いたカードは―――――。


勝利の証
通常魔法(オリジナルカード)
手札、デッキにあるこのカードを相手プレイヤーに見せることで自分はデュエルに勝利する。このカードはデッキに1枚しか入れることが出来ない。



「…どうした北村。お前のターンだぞ。」

田宮が何か言っているが、今はそんなことどうでもいい。今、重要なのは手札に勝利の証が来ているということだ。何故、このカードが?は?何故?勝利の証はデッキに1枚しか入れられないし、その1枚は永遠の決闘の下に封印されているはずだ。まさか、今デッキにはないから作れたということなのか?とにかく、今、このカードが手札にある。これを使えば…使えば田宮に…!

「…このカードを使えば勝てるんだ…。勝てるんだ…。勝てるんだ…。そうだ、勝てるんだ。何も迷うことはない。これで勝てるんだ。あの田宮行方に…。だが、これを使ったらオレはどうなる?オレがオレじゃなくなるんじゃないか…?いや…!構うものか!オレは勝ちたいんだ!オレがオレでなくなろうが関係ない!どうでもいい!勝ちさえすればそれでいいんだ!」

オレは意を決してカードを発動させようとした。その時、ペンデュラムゾーンのアマジャステリアが叫びだした。

『ガガガギャガアアアアアッァァアアアアア!!!』
『グルギャアアアアアァァァアアアアアアア!!!』

ハッとなって、オレは手を止めた。

「オレは…。オレは…!」

オレは何をしようとしていた?『神様のデュエル』をするために勝利の証を封印して、藤原賢治との戦いで勝利の証を生み出さなかったことに安堵して…。それなのにオレは何をしようとしていた?勝つために一番大切なものをまた捨てるところだった。ホント、馬鹿だわ、オレ。

ゴカッ。
鈍い音がした。オレは自分で自分の顔を殴った。そして、掴んでいた勝利の証を手札に戻し、別のカードを取った。丁度いい、捨てよう。オレの心の弱さの証であるこのカードを。

「オレは、魔法カード、魔法石の採掘を発動する。手札を2枚捨てて墓地から1枚の魔法カードを回収する。」

ありがとな、アマジャステリア。危うく取り返しの付かない間違いを犯すところだったぜ。お前とは、この世界に来てからの付き合いだが、もう何度も助けてもらったな…。


魔法石の採掘
通常魔法
(1):手札を2枚捨て、自分の墓地の魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。



「オレが回収するのは、死者蘇生だ…。」

死者蘇生。こいつはオレが最初のターンに伏せて、非常食で墓地に送ったカードだ。最初のターンが、もう何年も前のことのように感じられる。でも、はっきり覚えてる。なんだか変な感覚だな。

「それと、墓地に捨てられた天使の涙(エンジェル・ドロップ)の効果が発動する…!」


天使の涙(エンジェル・ドロップ)
通常魔法(オリジナルカード)
(1):「――――――――――」
(2):他のカードによって、このカードが手札から捨てられた場合、デッキ・エクストラデッキから天使族モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。



猫魔神からもらったカードがここで活躍するとはな。つくづくオレは支えられてるんだな…。

「この効果でオレが呼び出すのはこいつだ!現れろ、CNo.103!時をも凍らす無限の力が今、蘇る!神葬零嬢ラグナ・インフィニティいいい!」

空から一滴の雫が落ちてきたかと思うと、次の瞬間にはフィールドに巨大な鎌を持つ女性型のモンスターが立っていた。「遊戯王ZEXALの世界」で、兄の神代凌牙と共に運命に抗おうと立ち向かった妹、璃緒の切り札のモンスターだ。


CNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティ
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/水属性/天使族/攻2800/守2400
レベル5モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターの攻撃力と、その元々の攻撃力の差分のダメージを相手ライフに与え、そのモンスターをゲームから除外する。この効果は相手ターンでも発動できる。
また、エクシーズ素材を持っているこのカードが破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地に「No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ」が存在する場合、このカードを墓地から特殊召喚できる。



「更にRUM-アージェント・カオス・フォースを発動!」

これも切り札。「遊戯王ZEXALの世界」でトロン一家が科学の粋を結集させて作ったランクアップマジック。


RUM-アージェント・カオス・フォース
通常魔法
自分フィールド上のランク5以上のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターよりランクが1つ高い「CNo.」または「CX」と名のついたモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
また、このカードが墓地に存在し、自分フィールド上にランク5以上のエクシーズモンスターが特殊召喚された時、墓地のこのカードを手札に加える事ができる。「RUM-アージェント・カオス・フォース」のこの効果はデュエル中に1度しか使用できない。



「ランク6のリーパーを素材にランクアップ!カオスエクシーズ・チェンジ!ラグナ・インフィニティと共に並び立て!CX 冀望皇バリアぁあああン!」

これもだ。「遊戯王ZEXALの世界」のキーカードの1枚。三つの世界の一つを代表する皇のカード。仲間達の想いを一身に背負って立ちはだかるラスボスのカードだ。


CX 冀望皇バリアン
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/光属性/戦士族/攻 0/守 0
レベル7モンスター×3体以上
このカードは、「CNo.101」~「CNo.107」のいずれかをカード名に含む自分フィールド上のモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
このカードの攻撃力は、このカードのエクシーズ素材の数×1000ポイントアップする。
自分の墓地の「No.」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。次の相手のエンドフェイズ時まで、このカードは選択したモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。「CX 冀望皇バリアン」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。



「通常召喚…出でよ、覚星師ライズベルト!」


覚星師ライズベルト
効果モンスター
星4/風属性/サイキック族/攻1500/守1500
1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターのレベルを1つ上げる。この効果は相手ターンでも発動できる。



「そしてオレは手札より死者蘇生を発動!」

それに対し、田宮は間髪入れずに罠カードを発動させた。

「罠発動!針虫の巣窟!私のデッキトップから5枚のカードを墓地へ送る!」


針虫の巣窟
通常罠
(1):自分のデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。



●田宮のデッキから墓地へ送られたカード
ネクロ・ガードナー
仕込み爆弾
リビングデッド・ドロー
聖鳥クレイン
バトルフェーダー

「リビングデッド・ドローによって1枚ドロー!」

「オレが死者蘇生で蘇らせるのは、BF-星影のノートゥング!こいつの効果であんたに800のダメージを与える!」

「私は手札から、たった今引いたハネワタを捨てて効果ダメージを0にする!」

「ノートゥングの効果はダメージだけじゃねえ!ガガガガンマンの攻守も800下げるぜ!」

ガガガガンマン 守2400→1600


準備は整った…。

「さあ、田宮…受け取ってくれよ…。今のオレが持ちえる最高の仲間達の攻撃を!!」

オレは拳を力強く前に突き出した。

「バトル!ノートゥングでガガガガンマンを攻撃!」

ノートゥングの疾風の剣が全てを切断する。

ガガガガンマン(破壊)

「ラグナ・インフィニティでドラコニアの海竜騎兵を攻撃!」

ラグナ・インフィニティの巨大な鎌が全てを斬り裂く。

ドラコニアの海竜騎兵(破壊)

「ライズベルトで攻撃!」

「墓地のネクロ・ガードナーでガード!」

「最後だ…!CX 冀望皇バリアンで攻撃!ランドチャリオッツ スラッシュぅうう!!」

巨大な槍を持つ冀望皇バリアンの攻撃が田宮に向かう。

田宮に手札なし。墓地にも発動出来るカードはない。バリアンの攻撃が田宮を貫いた。

田宮行方 LP300→0

勝った…!








































「私は伏せカードを発動する。」

田宮はフィールド上の1枚のカードを開いた。

「速攻魔法、蘇生の矢!」


蘇生の矢
自分のライフが0になる場合のみ発動する事ができる。自分が受けるダメージは無効になり、モンスターは戦闘では破壊されない。自分のライフポイントを100にする。



田宮行方 LP0→100

沈黙。その数秒間、オレは静寂に支配された。

「くそうっ…。届かねえのか…。まだ田宮に、届いていねえのか…!」

オレは歯を食い縛って、悔しさを飲み込んだ。だが、届いていなくてもオレはオレのやるべきことをするだけ…。

「ライズベルトの効果で自身のレベルを一つ上げる…。オレは、これでターンエンドだ…。」

オレは半ば機械的にデッキに手を伸ばした。

「リビングデッド・ドローの効果で1枚ドローする…。そして、永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果により、オレはデッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚する。」

オレは1枚だけとなったデッキを見た。残っていたのは通常モンスターのガガギゴだった。

「オレは、ガガギゴを通常召喚する…。」

オレは、最後に残ったこのカードを何故かとても誇らしく感じた。


ガガギゴ
通常モンスター
星4/水属性/爬虫類族/攻1850/守1000
かつて邪悪な心を持っていたが、ある人物に会う事で正義の心に目覚めた悪魔の若者。



「さあ、田宮。あんたのターンだ…。」



11ターン目終了
田宮行方 LP100
デッキ:25枚

エクストラデッキ:14枚(励輝士 ヴェルズビュート、究極神龍、潜航母艦エアロ・シャーク、ドラコニアの海竜騎兵を含む)

手札:0枚

モンスター:なし

ペンデュラムゾーン:ドラコニアの海竜騎兵(スケール7)、ドラコニアの獣竜騎兵(スケール2)

魔法&罠:行方不明な気分Ver.1

墓地:旅人の帰還、次元の旅行者、ドラコニアの獣竜騎兵、光の神-サンネリア、針虫の巣窟、仕込み爆弾、リビングデッド・ドロー、聖鳥クレイン、バトルフェーダー、ハネワタ、ドラコニアの獣竜騎兵、ガガガガンマン、蘇生の矢

除外:ネクロ・ガードナー



北村賢治 LP100
デッキ:0枚

エクストラデッキ:11枚(覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン、星態龍、魔轟神レイジオン、迅雷の騎士ガイアドラグーン、重機王ドボク・ザークを含む)

手札:1枚

モンスター:CX 冀望皇バリアン(攻2000)(ユニット2つ)、CNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティ(攻2800)(ユニットなし)、BF-星影のノートゥング(攻2400)、覚星師ライズベルト(攻1500)、ガガギゴ(守1000)

ペンデュラムゾーン:P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール1)、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―(スケール10)

魔法&罠:永遠の決闘(エターナル・デュエル)Ver.4、リビングデッドの呼び声(対象なし)

墓地:非常食、魔轟神獣ケルベラル、魔宮の賄賂、マジック・ドレイン、サイクロン、エンジェル・トランペッター、ギガ・ガガギゴ、小人のいたずら、強制脱出装置、ジェネクス・コントローラー、地縛神 Ccapac(コカパク) Apu(アプ)、奈落の落とし穴、因果切断、魔轟神ルリー、魔法の筒(マジック・シリンダー)、強欲で貪欲な壺、レベルアップ!、サイレント・ソードマン LV5、竜核の呪霊者、黒魔導戦士 ブレイカー、奇跡召喚(ミラクルサモン)P・G(ペンデュラム・ゴッド)―アマジャステリア―、魔装戦士 ヴァンドラ、サイレント・ソードマン LV7、魔法石の採掘、魔法カード(詳細不明)、天使の涙(エンジェル・ドロップ)、RUM-アージェント・カオス・フォース、死者蘇生

除外:ゴギガ・ガガギゴ×2、エンジェル・トランペッター×2、裏側除外カード×10、超電磁タートル、青眼の銀ゾンビ、P・G(ペンデュラム・ゴッド)―ココリコ・ココリス―×3、ギガ・ガガギゴ





「…私のターン。ドロー。…私はセッティング済みのペンデュラムスケールでペンデュラム召喚を行う。エクストラデッキのドラコニアの海竜騎兵、手札の神龍-ヘル・ドラゴンをペンデュラム召喚。そしてレベル3である2体でエクシーズ召喚を行う。潜航母艦エアロ・シャークをエクシーズ召喚。」


潜航母艦エアロ・シャーク
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/魚族/攻1900/守1000
レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。ゲームから除外されている自分のモンスターの数×100ポイントダメージを相手ライフに与える。



「今の私の除外ゾーンには1枚だけモンスターカードがある。先ほど使ったネクロ・ガードナーだ。」

思えば、オレの冀望皇バリアンも田宮の召喚したエアロ・シャークも「遊戯王ZEXAL」の主要人物である神代凌牙のモンスターだったっけ。

「エアロ・シャークの効果発動!エアー・トルピード!」

「させねえ!ハネワタを捨てて効果ダメージを0にする!」

これでオレの手札は0だ…。

「エアロ・シャークでライズベルトに攻撃!ビッグイーター!」

エアロ・シャークの鋭い牙がライズベルトを噛み砕く。


覚星師ライズベルト(破壊)
北村賢治 LP100→0


「まだだ!永遠の決闘(エターナル・デュエル)の効果発動!」


ガガギゴ(除外)
北村賢治 LP0→100


これでオレは通常モンスターも失った…。

「…私は、手札を1枚捨てて墓地の次元の旅行者を手札に加える。更に貪欲な壺を発動。サンネリアを含めた5枚をデッキ・エクストラデッキにそれぞれ戻し、2枚ドロー。そして、次元の旅行者を通常召喚し、効果発動。サンネリアを呼び出す。」

何度目だろうか。光の神が田宮のフィールドに降臨する。


光の神-サンネリア 神属性/星12/攻5000/守5000
【神族・ゴッドシンクロ/効果】
「GT-希望の精霊」+レベル10のシンクロモンスター
このカードは魔法・罠・モンスター効果を受けない。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、相手は攻撃することが出来ない。
このカードの守備力は自分のデッキにあるカード1枚につき500ポイント上がる。
このカードをリリースすることで、自分のデッキに存在するカード1枚につき、相手に600ポイントのダメージを与える。この効果は無効にされず、ダメージを0にすることもできない。



「サンネリアの効果――――――。」

ああ、ついに何もかもなくなった…。手札も伏せカードも墓地から発動出来るカードも、全て。田宮がサンネリアの効果を発動する。もうオレにはどうにか出来る手立てはない。ああ、届かなかった。1ターン、1ターンを全力で戦い抜いた。それでも届かなかった。だが、振り返れば楽しいデュエルだった。あの田宮行方と全力で勝負することが出来た。命が掛かっているデュエルだったのに、途中からそんなことはどうでもよくて、ただデュエルをずっとしていたい。そんな気分だった。

楽しかったぜ、田宮。あんたとのデュエルは。

「――――――発動!このカードをリリースすることで、自分のデッキに存在するカード1枚につき、相手に600ポイントのダメージを与える!」

サンネリアの大爆発の音が妙に遠く聞こえた。

北村賢治 LP100→0









































勝負は決した。オレのデュエルディスクにはLOSEの文字が浮かんでいた。その瞬間、決壊したダムの水のように様々な感情が溢れてきた。負けたこと、届かなかったこと。それは即ち、自分のカードや今まで戦ったデュエリスト達の想いに応えられなかったということ。そして、自分の夢がここで潰えるということ。全力で戦って悔いはないはずだった。楽しかったのも事実だ。だが、それでもどうしても涙が止まらない。全力を尽くし、全身全霊でデュエルをした。だから楽しかった。だから悔しい。

「ちくしょう…。ちくしょう…!ちくしょう…!!まだ、まだ足りねえのか…!まだ届かねえのか…!全力の、全力の、全力だったのに…!ちくしょう…!!田宮ぁ…!あんたの勝ちだ…!もって行ってくれよ、オレの全てを…!!」

オレのデッキから何枚ものカードが飛び出した。永遠の決闘、勝利の証、奇跡召喚、天使の涙…それらは吸い込まれるように田宮のデッキの一番上へと飛んでいく。全てのカードが田宮の方へ飛んでいった時、オレの体は薄ぼんやりとなり、光の粒に変わり始めていた。

「ちくしょう…。意識が…。これが、死ぬってことなのかよ…。」

オレは消え掛かりながらも田宮に向かって喋り続けた。

「田宮ぁ…。やっぱ、あんたは強いぜ…。あんたを目標にしたこと、後悔してない…。けれども、遣り残したことならたくさん…!田宮ぁ!『死神』退治はあんたに任すぜ!絶対に殺されんなよ…!あんたが殺されたら、化けて出てやるからな!それから、最強の決闘者にはあんたがなれよ!めんどくさがってんじゃねえよ!オレよりもよっぽど近いくせによ…!」

ああ…!時間がない…。もっと、もっと言いたいことがあるのに…!田宮…!そうだ、これだけは伝えないといけないことがある!『死神』は「白木翼の世界」に辿り着いたから『死神』になったと言っていた。そこがどんな世界なのかは分からないが、これだけは伝えないと…!

「それから、「白木翼の世界」にだけは絶対に辿り着くなよ!」

「!?それはどういう意味―――――!?」

その言葉の先を聞くことなく、田宮の姿が見えなくなった。いや、オレが消えたんだ。この世界から。結局、オレは約束を守れなかった。パルナとの約束…。いつか、もう一度「憩いの湖の世界」に辿り着いたら『神様のデュエル』をするって…。










































『トラベラー』北村賢治が死んだことは、すぐに他の『トラベラー』達に伝わった。既にこの段階で生き残っている『トラベラー』の多くは独自の情報網を構築しており、他の世界で起こったこと、特に『トラベラー』の生死に関して起こったことに関してはしっかりとアンテナを張っていた。

その知らせを受けての『トラベラー』達の反応は様々だった。

――――――――――――――――――――
「田宮相手じゃ瞬殺されただろうな。ご愁傷様。」

「所詮は下位トラベラー。いずれ訪れる結末だった訳だし、しょうがないね。」
――――――――――――――――――――

冷笑または嘲笑する者。

――――――――――――――――――――
「あいつのデッキは使えないカードが多過ぎた。」

「凡骨の意地使ってた奴だし、話にならなかっただろうね。」
――――――――――――――――――――

当然の結果として受け取る者。

――――――――――――――――――――
「僕を殺す番、回ってこなかったね…。」

「やっぱり下位のトラベラーは何をしても勝てないの…?ねえ、北村くん…。」
――――――――――――――――――――

その知らせを嘆く者。

――――――――――――――――――――
「北村くん…。残念だよ…。もっと頼みたいことがあったのに…。」

「敵対はしても、断絶では無かったんだが…。これで同盟の件はオジャンか…。」
――――――――――――――――――――

北村の死を惜しむ者。

――――――――――――――――――――
「…そう、か。」

「…まあ、僕には関係ない、ね。」
――――――――――――――――――――

無関心な者、無関心を装う者。

――――――――――――――――――――
「そんなあ…。北村くんは、これからもっともっと強くなるはずだったのに…。」

「…。」
――――――――――――――――――――

そして―――――。






























オレは死んだ…。田宮との賭けデュエルに負けて…。『トラベラー』はデュエルで負けても必ず死ぬ訳じゃない。しかし、賭けデュエルとなると違う。相手の命や能力を要求する場合、自分の同じ対価を賭けの天秤に乗せなきゃならねえ。田宮の命とカードを要求した段階で、それは同時にオレの命とカードを賭けることを承知していたということだ。悔いはねえ、全力だったから。ただ、一つだけ心残りがあるとすれば約束を守れなかったことだけだ。「憩いの湖の世界」で交わした、パルナとの約束を―――――。










「とうっ!」

「痛え!」

突然、オレの頭にキックがお見舞いされた。

「きたむらー!いつまで寝てる気!?デュエリストに安らぎの時間はないんだよ。デュエルの時間だよー!」

「はあっ…!?」

オレは目をパチクリさせた。有り得ない。目の前に緑の髪の少女、パルナがデュエルディスクを構えて立っているのだ。オレは死んだはずだ。田宮とのデュエルに負けて…。

「何ボサッとしてるの?パルナとの約束、忘れちゃった?」

「まさか!」

オレは思わず否定した。

「あんたとのデュエル、ずっと楽しみにしてたんだ!あんたと『神様のデュエル』が出来るように色々なカードを集めた!強いデッキを作った!たくさんのデュエリストと勝負をした!けど、まだだ…!まだオレには『神様のデュエル』をする資格がねえ…!」

そう言った瞬間、パルナがズイッと近付いた。

「あのねえ!『神様のデュエル』に資格なんて必要ないの!デュエルを楽しむ心さえあったら、それでいいんだから!きたむらー、難しいことなんて抜きにしてデュエルを楽しもうよ!」

「あ、ああ…。ああ…!そうだな!」

その瞬間、オレは若干混乱しながらも目頭が熱くなるのを抑えられなかった。ありがとう、パルナ。こんなオレであってもデュエルしてくれるんだから。デュエルで誰かを傷付け、誰かを殺したオレでも、デュエルを楽しんでいいんだって言ってくれて。

「オレもデュエルを楽しんでいいんだよな…!」

「当たり前じゃん。デュエルを楽しんじゃいけないなんて、そんなの絶対におかしいよ。あれ?きたむらー、泣いてるの…?」

「あ…!これは…!」

オレは急いで涙を拭った。

「久々の再会だったからな…。つい嬉しくなっちまった…。さあ、デュエルしようぜ!」

「うん!ルールはマスタールール3でどう?」

「じゃあライフポイントは8000だ!」

「アクションデュエルでいこうよ!」

「おう、いいぜ!」

「じゃあ行くよ!戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

「地を蹴り、宙を舞い、フィールド内を駆け巡る!」

「見よー!これぞデュエルの究極進化系!」

「アクショーン!?」

「「デュエル――――――――――!!」」










































闇。
暗闇。
闇の中。
蠢く黒身。
汚れた仮面。
本名は忘れた。
仮の名は『死神』。
その目的は世界統一。
最強の決闘者は通過点。
全ての世界において最強の決闘者になれたなら、バラバラな世界同士を一つにすることが可能になるはずである。そう『彼女』が言ったから。

『お休みなさいぃ。北村君。』

『死神』は闇の中で呟いた。

『最後にどんな夢を見ていたのか分からないけれど、田宮とデュエルが出来て満足だったかいぃ?』

仮面の奥の虚無の中から渇いた声が闇に響く。

『ごめんねぇ、北村君。君が田宮とデュエルをしたのも、君がこうして死ぬことも、全ては僕の計算通りで計画の内だったんだよぉ。ついでに言えばP・G(ペンデュラム・ゴッド)カードは君のカードじゃなくて、僕のカードだったんだよぉ。それから、君に一つだけ嘘を吐いていたことも謝らないといけないねぇ…。』

闇の中で『死神』はブニョブニョした体をくねらせた。

『僕が辿り着いたのは「白木翼の世界」じゃない、「白木翼が死んだ後の世界」なんだよぉ。ごめんねえ、これも後々の計画のために必要な嘘だったんだよぉ。でも、君は許してくれるよねぇ?だって――――――。』


『死神』は仮面を外した。そこには少年の顔があった。黒く尖った前髪が特徴的な少年だった。

『オレが今から北村賢治でもあるんだからなあ!あっはっはっはっ!!あーっはっはっはっ!!』

闇の中。少年の渇いた笑い声が響き渡った。



北村賢治の最後の挑戦 VS田宮行方 終わり



2017.07.26 | コメント(6) | 未分類

コメント

星の決闘者スーパーデラックス

というわけで田宮さんとのデュエル、北村くん視点を掲載しました。
FC2が混雑していて少々遅れました。ぺこり。

伏せられていた謎の1つ、白姫くんとの関係。相変わらずの死にたがりで萌える。
役不足は一瞬誤用かと思いましたが、白姫くんにとってという意味ですね。
やはり白姫くんは本当に「弱い」のかどうか・・・。

北村くんが田宮さんと接戦を繰り広げることが出来たのは、
ここが「北村賢治の世界」すなわち彼のホームグラウンドだから、
世界律に田宮さんを従わせることで・・・というだけでなく、
様々な世界から迷い込んできたデュエリストを殺して経験値を得たから・・・。

18話だけ読むと、様々な世界のカードを使っているのが燃えますが、
こうして裏側を読むと、背筋が寒くなってきます。

正直に言うと、デュエル自体は18話と同じ展開なので、
中盤ちょっと退屈に感じていたのですが、伏せられていたセリフが解禁されてから
北村くん視点としての価値が高まりましたね。

終盤などは・・・もう・・・ホント・・・ここで死ぬのが惜しいよなァ・・・!
彼の感情の昂ぶりに、引き込まれていきました。

そしてラスト・・・!
これは、やられた・・・!

北村くんに死んでほしくない、幸せになってほしいと思っていたので、
この結末は良かったなァと心から思いつつも、実は生きていた展開は正直どうだろうと
よくあるジレンマに陥っていたわけですが・・・まさかの。

>デュエリストに安らぎの時間はないんだよ。

このセリフの意味が180度ひっくり変える! メッチャ恐い!
死神様が良い仕事しすぎている・・・!

>ありがとな、アマジャステリア。

読み返したとき、このセリフに「うわあああああ」となった私。
熱血で友情で絆の物語なのに、この鬼畜な構造・・・わるい白龍サンダー!

というわけで、北村くん視点も堪能させていただきました。
これから『死神』は、「北村くん」として活動していくのか・・・。
《天使の涙》で時戒神を呼び出したり、《勝利の証》を惜しげもなく使うのか。

なんとなく今回で、《勝利の証》対策は察しがつきましたが・・・。
この方法は、能力やカードに関係なく誰でも出来るので、
誘惑に負けて使っていたら、失望されて負けていたのでしょうね。

ちなみにtravelerたちのセリフ、半分以上は誰の言葉か想像つきますが、
もしかして最後の無言は第1位・・・?

2017-08-05 土 00:01:49 | URL | アッキー [ 編集 ]

決闘に願いを

18話で北村君が白姫君のことを一瞬だけ言っていましたが、その背景がこちらという訳です。死にたがりではあるけれど、誰も殺せないという謎の「弱き」トラベラー。白姫君を殺すには田宮さんですら役不足という事実は、逢沢さんでなくても恐怖を感じると思います。

藤原君やカーチャさんとの対戦を得て、北村君も大分と強くなってはいましたが、それでも田宮さんは雲の上の人。その実力差を埋めるためにはたくさんデュエルするしかない。「北村賢治の世界」に留まり、他の世界に行くこともなくひたすらにデュエルを重ね、経験値とカードを得ていく様は、まさに修羅の道…。

ちなみに当初はデュエル前後の部分をメインに据えていたので、デュエルは二回目だしカード説明とか省略していこうかと思っていました。ただ、この話から読み始める人がいても大丈夫なように省略はなしにしたのですが、18話を読んだ人にも楽しんでもらうために18話を先に読んでおくと楽しい連動もちょいちょい入れてみました。

主人公は惜しまれて去るもの。惜しい、けど去る。作者の役割はキャラをとことん愛すると共に、最後の時はちゃんと眠りに就かせてあげることだと思っています。愛ゆえに殺す、的な。なので理由なき生存はありません。キャラによってはちゃっかり生き残るやつもいたりしますが(笑)

しかし、『死神』によって北村君に安らぎの時間が訪れない!P・Gも『死神』の仕込み!『死神』は悪い奴だなー(棒読み)。北村君を取り込むことに成功した『死神』はこれから更に悪いことを企み、実行していくことでしょう。色々と吸収し際限なく凶悪になるその前に止められるかどうか。既に大郷君は独自の情報網で『死神』の存在を感知しているし、田宮さんは今回のことで『死神』の存在を知った訳ですが、他のトラベラー達はどこまで知っているのか。

さて、北村君を吸収した『死神』ですが、天使の涙や勝利の証は田宮さんの方に行ってしまったので手元には残っていないかも。特に天使の涙と『死神』は相性悪いです。北村賢治の受難VS『死神』的な意味で。しかし、勝利の証の対抗策を察しましたか。流石はアッキーさんです。勝利の証とか言っときながら、全然勝利をもたらさない不思議なカードですね(笑)

最後のトラベラー達の台詞は半分は適当に書きましたが、半分は既存のトラベラーを意識して書きました。誰が誰だかは読者の想像にお任せします。もし、最後の無言が一位の人だとすると、一位の人もまた北村君に注目していたということかも。

楽しんで頂けたようで何よりです。今後もゆっくりと小説書いて送っていきますのでよろしくお願いします。

2017-08-05 土 01:20:04 | URL | 千花白龍 [ 編集 ]

本編共に、これまでの総集編のような壮大な世界でした。がんばりました、北村君。本当にがんばりました。

ところで、謎だった「死神」と「白木翼の世界」との関係が明かされましたね。
「白木翼の世界」ではなく、「白木翼が死んだ後の世界」とは!
翼ちゃんは何かの妖精ではないかと思っていて、死ぬというイメージがなかったのですが、やはり寿命が尽きて死ぬときが来るんですね。その厳しい現実を突きつけられる思いです。
「北村」と化した「死神」…、なんだかとてもシリアスな未来が待っていそうです。

2017-08-13 日 20:58:09 | URL | すずな [ 編集 ]

>すずなさん
気が付けば大ボリュームになっていた今回の話、本当に北村君はよく頑張りました…。悔いはありません。
その一方で、北村君を間接的に死に追いやった「死神」の素性がすこーしずつ明らかに。実の話、翼ちゃんはめったなことでは死なないのですが、どうもそのめったなことが起こった未来の世界があるようで…。死因は寿命か、はたまた…。
「北村」化した「死神」は自分の計画が一歩進んでご満悦ですが、その未来が明るいものかどうかは分かりませんね。これから先どうなるのか…。

2017-08-14 月 00:11:17 | URL | 千花白龍 [ 編集 ]

逢沢さんの中学生でtravelerを増やす計画が破綻しちゃった

タイミングを逃してる気がしますが急に感想!
場合の任意効果だから!

田宮さん視点の18話と、北村君視点の北村シリーズ5話を纏めて。
もはや定番キャラとして根付いた北村君の最期。
死神戦で闇堕ちフラグを立てて危険な様子でしたが、やはり北村君は北村君。
永遠の決闘も大分強力になり、成長を実感。
終盤に作成したカードはやはり勝利の証。
万が一勝っていたらデッキに証が2枚。
Q.《永遠の決闘》を発動しデュエルを開始する時、デッキに2枚以上の《勝利の証》が存在する場合、そのすべてを《永遠の決闘》に重ねますか?

一方の田宮さんは貫禄たっぷり。
室井さんのリチューアル・ドラゴンが登場するとは。
仕留め損なうのが日常の光の神さん、最後に仕事した!
大嵐からの羽箒はひでえ!ってなりました。
オリカ作成でデッキ破壊回避も凄い。

オリカ作成能力は世界一つにつき一回と気づいた田宮さん、次は何が来るのか。
旅人の帰還や奇跡召喚は今後も出番ありそうな優秀カードですねえ。

北村君の死、そして蠢く死神。
北村君の物語は終わったけど、彼の与えた影響は色々とありそう。
真弓ちゃんとか凄く心配。
真弓「世界も、travelerも……理不尽しか無いのなら、みんな壊れちゃえ」
その裏で不敵に笑う高見沢!……って話を考えたんですけどアッキーさんが真弓ちゃんをどう扱うか確認せねば。

そんなわけで北村シリーズ、とても満足でした!
死神のお話も楽しみに待っています。

2017-08-27 日 15:30:03 | URL | オウカ [ 編集 ]

中学生日記「traveler編」は発禁になりました

オウカさん、感想ありがとうございます!強制任意効果なので、いつでもOK!

思えば最初にキャラを考えた時は、ポッと出トラベラーとしてそのまま死んでしまうぐらいの感じだった気がしますが、パルナちゃんに助けられ、生きて生きて生き抜いて、気が付けば定番キャラになっていました。皆様からの温かい応援もありましたし。
少年漫画の主人公のような立ち振る舞いで、弱いながらも頑張って、そして少しずつ強くなる。更には闇堕ちフラグまで。(遊戯王シリーズの主人公達は大体闇堕ちを経験している気がします。)
しかし、その闇に逆らいながら田宮さんとデュエルしました。永遠の決闘も北村君と共に成長し、それをまた北村君が十二分に使えるだけのデュエリストに成長していたことも大きかった。
そうです、終盤に北村君が作成したカードは勝利の証でした。見抜かれてしまいましたか。(自分が張った伏線を見事に見破ってくれるのも作者冥利に尽きます。)
『死神』の影響がなかったら、多分別のカードが生まれていて、このデュエルの結末がどうなっていたかは分かりません。
Q.《永遠の決闘》を発動しデュエルを開始する時、デッキに2枚以上の《勝利の証》が存在する場合、そのすべてを《永遠の決闘》に重ねますか?
A.パルナちゃんとのデュエル以降、《勝利の証》はエラッタされ、デッキに1枚しか入れなれなくなりました。なので、デッキに2枚以上の《勝利の証》は入れられません。不思議な能力などでデュエル中に《勝利の証》が2枚以上になった場合は、そのデュエルの終了後にデッキ内の《勝利の証》が1枚以下になるようにサイドデッキのカードと交換しなければなりません。

田宮さんも安定して強い。そして、成長しているのは北村君だけではありませんでした。田宮さんも室井さんから託されたカードを使ったり、大嵐、ハーピィの羽箒と強力なカードも乱舞しまくり。そして、何度目の正直か、光の神が仕事をしました!やったあ!

世界から受け取った能力は、説明書など一切なしの不親切設計。出来ることは分かるけど、詳細や応用は自分で使いながら見つけていくしかありません。オリカ作成能力の詳細に気が付いた田宮さんは気分に応じて新しいカードを作ったり、または作らなかったりするんでしょうね。奇跡召喚はまだ融合を使ってないので、田宮さんが使ってくれることを信じています。旅人の帰還はデッキ破壊系デッキ対策のお供に是非。

北村君が死んだ影響は大きそうですね。多分、死んだ北村君本人は自分がそんなに影響を与えられてるとは思ってないと思います。そして、『死神』も彼の死の影響の本当の大きさを把握出来ているかどうかは不明。

真弓さんには北村君の仇を討ってもらいたいところですが、直接殺したのが田宮さんなのでどうなるんでしょうね…。これで真弓さんが田宮さんに勝負を挑んで負けて死んだら、ますます『死神』が喜ぶだけ。あの後、逢沢さんが真弓さんを保護してくれていたら制止してくれるかもしれませんが。そこに高見沢君も紛れ込んだら、ますます面白そ…エフンエフン…状況が混迷を深めそうですね。

北村シリーズ、楽しんで頂けたようでありがとうございます!『死神』の話もゆっくりですが書いていますのでお楽しみに!

2017-08-27 日 17:16:41 | URL | 千花白龍 [ 編集 ]

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